2013/12/23

12月23日 ミラノ、リスボン

12月23日(月曜日)

泊まっている安ホテルはWifiが無く、書き込みはマルペンサ空港T-2の無料のところで行っている。今朝も霧が出ているが、とりあえず雨は降っていないようだ。昨日、スーパーで買ったパンやハム、ヨーグルトなどを部屋で食べて朝食。8時、ホテルに荷物を預けてチェックアウト。

前回ミラノに来た時に、休館日で見れなかったブレラ美術館を見に行く。

■ リマ → ドゥオーモ (地下鉄 M1 1日乗車券4.5ユーロ)

地下鉄は通勤時間帯なのでそれなりの人が乗っている。イタリアでは、今日まで勤務の人が多いのだろうか。ドゥオーモ駅で下車し、早朝で観光客が来ていない大聖堂前広場やガレリアの撮影をそれなりに済ませる。ガレリアは店が閉まっているが、鉄板のシャッターではなくメッシュのシャッターなので、店内で売っているものはとりあえず外からでも見える。撮影には観光客が来る朝の内がいいのかも…。


ガレリア (早朝で、ほとんど人が歩いていない時に撮影)

ガレリアを抜け、スカラ座の前を通り過ぎて、ブレラ美術館のあるブレラ芸術大学へ。入り口に開館日を書いた札がかかっていて、月曜は休みとのこと。そういえば、前回も月曜だったかな…。大学構内に入る入り口に、イタリア語で天文博物館があると書いてある。今日は学校は休校日なのか、照明が落されてがらんとした廊下を進んでゆく。中世とは言わないが、100年くらいは経っていそうな廊下に、これまた古い彫刻がもっさりと置いてある。夜に来たら、確実にお化け屋敷だ。天体観測所と書いてある矢印に沿っていくと、学校を抜けてしまい、実験植物園に出てきてしまう。地元の人だろうか、無人の大学キャンパスを撮影している人がいるが、まあ、観光客が来るような場所ではないのだろう。


ブレラ大学回廊のカヴァリエーリ像 「あなたは眠くなる…」の念力か

薄暗い廊下に戻り、天体観測所と書かれた古い石のプレートが掲げられた階段を3階まで登っていくと、そこが天文博物館だった。子午儀やスペクトル分光計など、天文学に必要だった100年から200年前の機材がきれいに磨かれて展示されている。顕微鏡や起電機など、物理の実験をするための装置も展示されていて、必ずしも望遠鏡博物館ではないようだ。


ブレラ大学 天文博物館の赤道儀式屈折望遠鏡(教育用レプリカ)

大学を出て、GPS地図を頼りに、そのあたりをぶらぶらとする。郵便局のミニバンが、郵便配達をしている。建物の玄関ごとに停車して、助手席からどう見ても私服の若い女性が降りてきて郵便物を配達。日本のように制服を着ろだのうるさいことは言わないのだろう。イタリアらしくおおらかで… という世界か。


聖バビラ広場の像

聖バビラ広場までくる。広場の名前の通りの教会があり、教会前にはライオンがのっかった円柱が立っている。このあたりの地区のシンボルのライオンだと案内板に書かれている。ヴェネツィア通りを北東へ。とある役所のような建物の前に、「私は共産主義者じゃない」とイタリア語で書いたA4のプレートか掲げたおっさんが立っている。何のデモンストレーションなのだろう。


「私は共産主義者ではない」(66歳氏)

公共公園という名前の公園、変な名称だが自然史博物館とプラネタリウムがある。その横を通り過ぎると、ヴェネツィア門という、門じゃなくて小さいギリシア神殿のようなものが道路の両側に建っている。昨日、ベルガモで見たポルタ・ヌオーヴァの門とそっくりの形だ。イタリアで門といえば「凱旋門」のようなアーチ状のものを期待するが、こういう形態のもあるんだと感じた。

そのままヴェネツィア通りを進んでゆく。地下には地下鉄M1が走っているので、朝地下鉄に乗ったリマ駅にじきに到着。駅前のファストフード店で、ちょうど11時で開店したばかりのバーガーキングに入る。わっぱーのセットメニューが6.4ユーロ。まあ、高いと感じるがほかに食べるところもなさそうだし、昼食とする。

11時30分ごろホテルに戻り、荷物を受け取って中央駅へ。切符売り場の自販機でマルペンサ空港までの切符の価格を調べると10ユーロ。バスも10ユーロらしいので、クリスマス休暇の交通渋滞に巻き込まれない鉄道にする。1等と2等が値段が同じ、不思議な価格設定だ。列車の出発まで、駅構内のバーでピザを食べる。シチリアピザというような名前で、厚めのピザ生地に、トマトソースとバジル、オリーブがのっかったものだ。3.5ユーロ。のんびり食べていると、いつの間にか列車の出発時間の5分前。あわてて列車を探す。出発案内にはマルペンサ行は2番線と出ている。17、16、… 5、4で途切れている。駅の端だ。プラットノームの先端のほうを見ると、短い列車専用のプラットホームがそこから出ているようだ。全速力ダッシュで、出発30秒前にマルペンサ空港行き列車に駆け込む。

■ ミラノ中央駅 12:25 → マルペンサ空港ターミナル1 13:17 (鉄道 10ユーロ)

列車は霧の中をのんびりと走り出す。エクスプレスというなとは裏腹に、近隣の人が通勤通学に使う路線のようで、ほぼ各駅停車だ。ほぼ1時間かかって空港に到着。駅を出ると、右がT1,左がT2と書いてある。T2行きの無料シャトルバスが7分おきに出ていると書かれている。その無料シャトルバスに乗り、イージージェット専用の(ような)T2に到着。

16時40分発の便で余裕はあるが、とりあえずセキュリティを通過することにする。ものすごい行列だ。時間ぎりぎりに来たら、明らかに間に合わない。リスボン行はゲートDと出ているだけで、何番か書かれていない。しばらくすれば番号が出るのだろう。とりあえず、スマホのWifiスキャナーを起動すると、セキュリティが掛けられていないWifiを発見。接続してみると、使えるようだ。Webで認証画面を出すと、512kbpsなら無料とのボタンが表示される。それで十分だ。

リスボンの天気予報は、明日から暴風雨、雨、曇り、雨、晴れという予報。リスボンを出発する日だけ晴れですか…

以上、マルペンサ空港T2から書き込み。

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■ ミラノ 16:40 → リスボン 18:40 (easyJet インターネット予約 130ユーロ?)


以前、easyJetは自由席だったが、今日の搭乗券を見たら座席番号がかかれている。いつの間に座席指定になったのだろうか。ミラノを出発した飛行機は、スイス南端をかすめて、イタリア・アルプスからフレンチ・アルプスの上空を飛んでいく。イタリア側では山々が雲の上に突き出して、雲海のような状態になっている。フランスは快晴のようで、地上の街の光がよく見えた。


トリノとグルノーブルの中間付近のアルプス上空 (GPS記録により、位置は正確!)

ポルトガルに近づくと曇ってきて、リスボン到着時にはどしゃ降り。飛行機のタラップを降りて空港内のバスに乗るまでの間にずぶぬれになる。

リスボン市内に出てから食事でもしようと思っていたが、この雨では辛いので、空港内のカフェテリアにあるマクドナルドでビッグマックセット(5.5ユーロ)を食べる。
予約したホテルまで、バスのほうが乗り換えが無いので楽なのだが、雨の中バス停で待つのもつらいので、地下鉄で行くことにする。以前ポルトガルに来た時には、空港に地下鉄など走っていなかった。

地下鉄駅で切符を買う。紙でできたICカードが0.5ユーロ。運賃が1.4ユーロ。日本ならSuicaやICOCAが2000円もぼったくるのに比べたら、非常に良心的な価格設定だ。妙にハイスペックなSonyのFelicaを使わずに、汎用品のオランダフィリップスのMIFAREを使っているから、安価にできるのだろう。どうして日本は、技術開発ばかりを優先して、他の国でやっているように「とりあえず安価に使えればよい」という風にならないのだろう。製品を作るのではなく、商品を作ってほしいものだ。

■ 空港 19:25 → サルダーニャ 乗り換え 19:46 → ピコアス 19:50 (地下鉄 Vermelha線、Amarera線 1.4ユーロ)

地下鉄は以前終点だったオリエンテ駅から延伸してきたもので、ずっと以前に宿泊したユースホステルのあるモスカビデに駅ができていた。ショッピングモールのあるオリエンテ駅からたくさんの乗客が乗ってくるが、それでも席が満席になることはなかった。街の規模や乗客数に比べて、大きすぎるキャパシティの駅や車両を使っているのだろう。

財政赤字削減に反対する労働組合がストライキをしているらしく、「日本の赤旗新聞」のネット記事によれば、先週は税関とリスボンの地下鉄がストライキ、今週はリスボンのバスやほかの公共機関がクリスマス休暇を狙ってストライキをするとのこと。豪華すぎる公共施設を作って、いまは維持費だけでヒイヒイ言っている状態だが、日本のように施設の寿命が迫ってくると改築する金もなくてボロボロの施設だらけで、突然崩壊したりするようになるんじゃないでしょうかね。ストライキしてる場合じゃなく、将来どうするのかよく考えたほうがいいと思う。

途中で乗り換えて、ピコアス駅で下車。駅から出ると、雨がやんでいる。熱帯性低気圧のように、スコールのような降り方をしているのだろうか。ミラノに比べて、温かいのは助かるが、雨はちょっと…。

スマホのGPSナビの地図を見ながらホテルを目指す。出発前に、GoogleMapのストリートビューを一通り見ているので、迷うことなくホテルに到着。以前、泊まったことあるので土地勘が少しあってとても楽だ。ホテルのフロントでチェックインしたい旨伝えると、角を曲がった隣のホテルでチェックインしてほしいといわれる。提携してるのかな…。隣のホテルへ行き、そちらのほうが少し高級そうな外観をしているが値段は同じで、ダブルルームで5泊115ユーロ(1泊23ユーロ)と格安だ。朝食はつかないが、シャワーではなくバスルームがあり、Wifiも無料。ホテルの1階は定食屋さんとカフェで、便利なところだ。

夜10時まであいているスーパーに行き(これも、GoogleMapで調査済み)、朝食の食材を仕入れてくる。ついでに、ホテルの下のカフェでピザを1切れ買う(2.2ユーロ)。明日は、暴風雨の中をポルトガル最南端の町ファーロまで往復する予定。

本当は、レジデンシャル マール・ドス・アゾーレスに予約を入れたが、泊まっているのは、レジデンシャル ジョアンXXI というホテル。ヨハネス21世というポルトガル出身のローマ教皇の名前が付いている。恐れ多い名前を付けたものだ…

■ レジデンシャル ヨハネス21世 207号室 23ユーロ/1泊