霧雨が降っている。天気予報のレーダー画面では、ドーバー海峡に大きな雲があり、オランダは沿岸に雲がかかっている程度だが、アムステルダム周辺では霧雨だ。
キプロスのラルナカ行き飛行機は午後に出発するので、午前中はアムステルダムの観光地をいくつかめぐることにする。まずは、2009年にオープンしたエルミタージュ美術館のアムステルダム分館に向かう。市庁舎の向かい側のアムステル川沿いにあり、目の前は（有名な）マヘレの跳ね橋と呼ばれている観光名所だ。
入場料は15ユーロ。ロシアのサンクトペテルブルクにあるエルミタージュ本館から貸し出されている美術品が展示されている部屋と、そもそもこの土地の中世史を展示した部屋の2本立てだ。エルミタージュから来ている絵画は、ゴーギャンなどだったが、それほどたくさんあるわけではない。その割に建物の大きさが結構大きいので、何も飾られていない空きスペースのようなところが結構目立った。15ユーロの入場料はちょっと高いんじゃないかな…。
エルミタージュ美術館 アムステルダム分館
エルミタージュから市庁舎（地下鉄 ワーテルロー広場駅）を挟んで反対側に、アムステルダム大学のキャンパスがある。そのなかに、かつてオランダ東インド会社の本社だった建物がある。現在は経済学部の校舎として使われているが、建物の外観などは当時の雰囲気をよく残しているといわれている。
ちょうど9時頃に行ったため、授業開始の時間で学生が急いで教室に駆け込んでいる時間帯だ。近くにある東教会の鐘が鳴っているので、多分遅刻なのだろう…。
かつてのオランダ東インド会社 本社の中庭
■ De Boelelaan/アムステルダム自由大学 11:43 → Schiphol Plaza 12:05 （Bus 310系）
12時ごろ、スキポール空港に向かう。昨日と同じく、アムステルダム南駅の近くにある自由大学の横から、310系統の急行バスに乗り空港へ。空港のセルフサービス・チェックイン機でチェックインし、空港駅構内にあるコンビニ（アルバート・ハイン）でシーザー・サラダを買い（3.5ユーロ）、あらかじめ買っておいたパンとともに空港の待合室で食べる。
■ アムステルダム スキポール空港 14:35 → ラルナカ空港 19:50 (CY0499)
スキポール空港に駐機するキプロス航空 A320
ラルナカ行きのキプロス航空の飛行機は、クリスマス休暇の帰省客で満員だ。ざっと見まわしたところ、観光客は皆無のようだ。大量の荷物を抱えた客で、機内の荷物入れに荷物が入らない人が続出。飛行機は10分ほど遅れて出発した。欧州内でも、フライト時間が4時間あるので、割とまともな機内食が出た。トマトソースで煮たミートボールと、味付けされた米の温かいミールだ。チョコレート シュークリームのデザートまで付いていた。
ラルナカ空港には20分ほど遅れて到着。荷物を預けていないので、入国審査を終えてすぐに到着ロビーに出られた。さて、市内へ向かうバスを探すが、空港の案内表示には市バスのバス停案内が無い。そのあたりの人に聞いて、何とかバス停に到着。市内行きは30分に1本（毎時20分と50分発で、最終は23:50発）あるようだが、休日は数時間に1本しかない模様。今日が平日でよかった…。
■ ラルナカ空港 20:20 → ラルナカ フィニコウンデス通り 20:35 （425系統バス 1.5ユーロ）
空港から市内へ向かうバスに乗車したのは私だけ。アムステルダムからの飛行機には150人ほど乗車していたはずだが、地元の人はバスを使わないのだろうか。バスは結構なスピードで走り、時刻表より10分早くラルナカ市街地に到着。海岸沿いのフィニコウンデス・プロムナードで下車。
砂浜に面した大通りには、10階建てほどのリゾートホテルがずらっと並んで建っている。観光の季節は終わっているので、歩いている人はまばらで、半分くらいの店が閉まっている感じだ。それでも、ファストフード店やバーなどが営業していて、観光客なのか地元の人なのかわからないが、若者がそれなりに店に入って楽しんでいるようだ。
今年の春に銀行がヘアカットを行った経済破たんした国とは思えない、この「のんびり感」は何なのだろうか…。ネットで予約したホテルにチェックインする。部屋は、海に面したバルコニーがある５階の部屋。夏の観光シーズンなら、目が飛び出るくらいの宿泊料金を取るのだろうか…。
フィニコウンデス通り北端のクリスマスツリー
ホテルのすぐ隣にある小さなスーパーで水（2L）とヨーグルトを買い（1.65ユーロ）、ホテルのある建物の１階にあるギリシャ系資本のファストフード店Ｇｏｏｄｙｓでハンバーガーを食べて夕食とする（3.5ユーロ）。
■ レ・パルミエ・ビーチ・ホテル 401号室 泊