9月13日(日曜日)
■ 関西空港 23:30 → ドバイ 04:35
関空を深夜に出発したエミレーツ航空EK317便は、定刻より少し前にドバイ空港に到着。駐機場に客を下ろし、空港内のバスでターミナルまで移動。このバスがターミナルに着くまで、30分。まさかこんなにかかるとは思ってもみなかった。日本から乗ってきた乗客のほとんどすべては、ターミナルビル内のトランスファー通路へ向かっている。私は、ほんの数人しか向かっていかない、ドバイ入国のほうへ行く。入国審査は、ほとんど客がいないため行列もなく、数分で通過。
荷物受け取り場にあるATMで200ディラハム(6600円)出金し、到着ロビーにある観光案内所へ。高層ビル ブルジュ・ハリファとジュメイラ・モスクを見て帰ってくると、運賃はいくらくらいかと聞いてみたところ、だいたい70ディラハム(2300円)を用意しておけば大丈夫だそうだ。5時54分に市内方面への1番列車のメトロが出るので、それを待つことにする。
駅の窓口で往復切符を買うと、だいたい10ディラハム位と想像していた倍以上、26ディラハムも掛かる。切符をよく見ると、『Gold Class』(1等車)の切符だ。乗って移動するだけなら、2等車で十分だが、車窓の写真撮影するのなら1等車のほうがよい。駅員は、ぜめて何等車の切符がほしいのか、答えがなければ最安値の2等車を売るべきだと思うが、たいていの外国の国では『最も割高で遠回りの切符』を売りつけられる。このあたりが、『おもてなし日本』との違いなのだろう。
■ 空港ターミナル3 05:55発 → ブルジュ・ハリファ/ドバイ・モール 06:20着(メトロ,Gold Class運賃 12ディラハム,396円)
ドバイメトロの車両は近畿車両製なので、車内のデザインもどこか日本国内の通勤電車で見たことのあるような…。市街地に入ると、人工的に作られた街の中心を貫く一直線の道が、メトロの高架軌道が造られる場所だ。地下鉄のあるたいていの街は、街ができてから地下鉄を通すので、路線が奇怪な角度で曲がっていて直線のもののほうが圧倒的に少ない。ここドバイの新市街はまさしくその「人工都市」だ。ガラス張りの真新しいビル群の中を走り抜け、空港を出てから25分ほどでドバイ・モール駅に到着。
駅から1㎞くらい離れたドバイ・モールとの間は、冷房完備の歩道橋で接続されている。人工の街は、地上を人が歩くような設計になっていないのだろう。
歩道橋の管理用通路から地上に降り、天を貫くほど高く見えるビルの撮影。朝は逆光なので写真の撮影はしにくい。帰国時に21時間のトランジットタイムがあるため、その時にじっくり見てみることととする。
■ ブルジュ・ハリファ/ドバイ・モール 06:34発 → 空港第3ターミナル 07:00着(メトロ,Gold Class12ディラハム,396円)
出国審査や荷物検査は、こちらも並んでいる人はほとんど居らず、スムースに搭乗口までたどり着く。時間が余りすぎたので、搭乗口の近くにあるマクドナルドへ。日本では売られていない『マック・アラビア』というセットメニュー(32ディラハム、1056円)があるようだ。注文してみると、ドネル・ケバブ風の食べ物だが、中途半端なものに感じた。
■ ドバイ 09:40発 → ヴェネツィア 13:40着 (エミレーツ航空 EK135便)
テロや戦争をしょっちゅうやっている国 イラク、シリア、イスラエル上空は飛べないため、飛行機はイランから黒海に抜けてブルガリア経由してイタリア方面に向かっている。
去年、内線実行中のウクライナ上空を飛んで、燃料代をちょっとでもケチったしっぺ返しが、撃墜なのだからたまったものではない。
クロアチアまでは快晴の空も、イタリア上空に差し掛かると、どんよりと曇ってくる。定刻より10分早くヴェネツィア マルコ・ポーロ空港に到着。
せっかく早く着いたのだから、早めの電車に乗れると喜んでいたのもつかの間。なんと入国審査場に1時間も並ばされる。係官は4人ほど出て審査しているが、中央に座っているおばちゃん係官2名が、両端に座っている禿げ頭のオッサン係官の半分以下の速度でしか処理していないようだ。両端で4人流れるだけの時間をかけて、たった1名の入国者を扱っているのだから、仕事が遅すぎだ。
14時55分、やっと入国がかない、荷物受け取り場にあるバス会社の券売機でメストレまでの切符を買う。バス乗り場に駆けつけると、今にもバスが出発するところだ。ぎりぎりセーフだった。
■ ヴェネツィア空港 15:00発 → メステレ駅 15:20着 (ATVO空港バス 運賃8EUR)
何の変哲もない、片側1車線の国道をメステレまで。直通バスなのに途中で降りる人が居たり、終点付近の道路工事で迂回したりして数分間の時間のロス。メストレ駅の切符売り場に行き、券売機でヴィツェンツァ行きの切符を買う。在来線なら8ユーロ、急行列車なら16ユーロと値段が倍ほども違う。ただ、この時間帯は1本乗り過ごすと1時間駅で待ち合わせの時間ができてしまう。次来る列車、急行フレッチャ・ビアンカの切符を購入。以前はインターシティと呼ばれていた長距離列車が愛称を変更したものなのだが、車両もかつてインターシティで使っていたものの使いまわしだ。
■ メステレ 15:32発 → ヴィツェンツァ 16:10着 (列車フレッチャビアンカ,2等車運賃 16EUR)
車窓はどんどんどす黒い雲に覆われて行き、途中1駅だけ停車したパドヴァを過ぎた辺りで土砂降りの雨となる。雨はほんのしばらく降っただけで、ヴィツェンツァに着いた時にはやんでいた。駅構内の売店で市バスの切符を買い、バスで今日泊まるユースホステルへ。
■ ヴィツェンツァ駅 16:19発 → マテオッティ広場 16:26着 (市バス1系統, 1回券 1.30ユーロ)
ユースホステルは、バス停のすぐ横で便利だ。荷物を部屋において、外へ。本当は明日の午前中にこの街を見て回る予定にしていたのだが、天気予報が雨のため、急きょ今日できるところまで見て回る。
旧市街の骨格となっている目抜き通りは、古代ローマ時代のデクマヌス・マキシムス通りとカルド・マキシムス通りに完全に一致しているそうだ。市街地中心を流れる細い川にかかる橋の一部も、もちろんローマ時代に架橋された橋が今でも使われている。
旧市街は中世に建てられた豪華な建物が軒を連ねている。その多くは、建築家アンドレア・パラーディオが手掛けたものだそうだ。
日曜だからなのだろうか、旧市街の繁華街にはたくさんの人でにぎわっている。日本では中心商店街は寂れ潰れ行く運命なのだが、イタリアでは個人商店の新陳代謝が適切に働いているのか、多くの人が週末に買い物に出かけてきてくれているようだ。
■ オステロ・ヴィツェンツァ 201号室 (30ユーロ/1泊・ツイン)