2008/12/18

12月18日サンチャゴ

12月18日(木曜日)
■ サンチアゴ・デ・コンポステーラ

朝起きて外を見ると、快晴。今日も天気がよさそうだ。ホテルでは朝食が出ない(近所のバーへ行けということらしい)ので、昨日パティセリで買ったドーナツと、スーパーで仕入れたヨーグルトとコンソメスープを部屋で食べる。

明日の切符を買うために、RENFE駅へ向かう。9ごろなのだが、まだあたりがうっすらと明るくなったくらい。イギリスより西にあって、ドイツなどと同じ等時帯を使っていることが、日の出の時間が極端に遅い理由なのだろう。地元の人は慣れているから、特に問題にはならないのだろうけど。

駅の時刻表を眺めて、あすの予定を立てる。(インターネットの www.bahn.de では、なぜかスペインの時刻表が検索できない。何かコツでもあるのだろうか…)サンチアゴからいったん北上して、コルーナへ行き、2時間くらい観光してから、明後日のポルトガル行きの列車が出るビーゴまで、明日中に行くこととする。窓口で切符を注文すると、コルーナからビーゴへの切符は発行できるが、サンチアゴからコルーナへの切符は2時間前まで発行できないそうだ。(つまりは、予約できないということか)まるで、ルーマニアの長距離列車みたいなシステムだな…。

コルーナ→ビーゴの切符(19ユーロ)のみ購入してから、旧市街へ向かう。北の空から雲が近づいてくる。晴れと曇りの間は、一直線となっている。おそらく、寒冷前線か何かなのだろう。

旧市街に足を踏み入れるころには、すでに空一面が雲で覆われ、北から冷たい風が吹いてくる。天気予報では、今日は晴れのはずだったが…雨が晴れになるくらいだから、まあ、逆向きの天気の変化もありうるということなのだろう。所詮、天気予報なんて、星占いと同じく、あてものの域を出ないんだし

複雑に入り組んで、狭い路地が妙な角度で交差する旧市街は、観光客向けの店などが建ち並んでいる。入り組んだ路地と言えば、アラブ世界のメディナ(旧市街)も同じく有名だが、あちらは日用品を売っているので、同じ観光するならアラブのメディナの方が見どころが多い。(レストランとか、ファッションが好きな人は、西欧の旧市街の方がいいかもね)

9時過ぎなので、ほとんどすべての店が、まだ開いていない。商品を運び込む車が、本当なら歩行者天国になる道をひっきりなしに走っている。

狭い路地を通り抜けると、いきなり大きな広場にぶつかり、目の前に大聖堂の塔が見える。エルサレム、バチカンと並ぶキリスト教世界の3大聖地のうちの一つが、この街の大聖堂だが、案外小ぢんまりとしている。

大聖堂

大聖堂の中に入ってみる。入場料はとられない。(珍しいことだ)ロマネスク様式で、ほとんど窓がなく、内部は本当は薄暗いはずだ。まもなくミサが始まるということで、照明が灯されている。

せっかく巡礼地に来たので、10時開始のミサの最初の部分に参加する。スペイン語はわからないので、もちろん、司教がどういう内容の説教をしているのか、さっぱりわからない。

大聖堂の回廊が美術館になっていて、祖の部分のみ入場料が必要。5ユーロ払って、博物館を見る。この手の大聖堂の博物館と言えば、金・銀細工のきらびやかな装飾品や食器が大量に展示されているわけだが、どうしたわけか、この大聖堂ではタペストリーが主な展示物。(ゴヤが制作したタペストリーも展示されていた)聖遺物の展示も無いが、「聖人の骨」は、おそらく無料で入ることのできたクリプトの銀の棺の中に入っているのだろう。

本当に12使徒のうちの一人の、サンチアゴの骨が、あの銀の棺の中に入っているのだろうか。盗まれるといけないから、銀行の金庫に預けているんじゃなかろうな。

12時ごろ、一瞬だけ晴れてくる。たった30分の晴天だけど、その間に写真撮影を行う。

結局、今日はこの30分だけ、写真撮影ができた。

昼食は、旧市街と新市街の間にある、バーガーキングへ。なぜかコーヒーや紅茶と言う「温かい飲み物」が一切売っていない。既存のカフェの顧客を奪わないため、何らかの談合でもあるのだろうか。

昼ごろを中心に風が強く、結構冷え込んできたが、夕方になると、雲も薄くなり(それでも晴れてはいない)、気温も少し上がってきたようだ。テレビの天気予報では、あすの天気は晴れらしい。

大聖堂の夜景