2008/12/20

12月20日ビーゴ~ビアナ・ド・カステロ~ポルト

12月20日(土曜日)
■ ビーゴ
スペインで泊まったホテルで朝食が出た記憶がないが、今日泊まっているホテルでもやはり朝食は付いていない。 付いていたとしても、今日は7時過ぎにはチェックアウトするので、朝食がついていない方が好都合だ。昨日、ホテルの近くのパン屋(PANADELIA というらしい)で買ったフランスパンと、スーパーで買ったインスタントスープ(コイルヒーターを持ち歩いているので、湯は作れる)を部屋で食べてからチェックアウト。

ホテルから駅まで歩いて5分くらい。7時30分に駅に着き、切符売り場で切符を買う。国境の駅までしか発券出来ないということで、バレンサ(ポルトガル側の駅)までの切符3.9ユーロを買う。

ポルトガル行きの国際列車は、駅のプラットホームの先にある、つけた市のプラットホームから出発する。スペイン国内方面への列車が新型のきれいな車両が並んでいるのとは対象的に、ポルトガル行きは年期が入った2両編成の汽動車。

7時40分、発車ベルも何も無く、ディーゼルエンジンの轟音を立てて列車が出発する。乗客は10名も居ない。車内は暖房も入っておらず、底冷えがする。30分で国境の駅に到着し、そこからポルトガルへ。東の空が、うっすらと紫色になり、赤く染まって太陽が出てきた。ポルトガルに入ると時差で1時間戻るため、日の出は8時ごろだろうか。(スペインでは9時ということになる)。

国境を超えたあたりで、車内に回ってきた車掌からポルトガル側の切符を買う。3.2ユーロ。

ハムのように太った家族(おばあさんも、父母も、子供も、メタボを通り越した太り方)が途中の駅から乗車してきて、にぎやかに話している。8時10分過ぎに、ビアナ・ド・カステロに到着。下車する。

■ ビアナ・ド・カステロ
駅にはコインロッカーも、荷物預所も無い。ポルトガルやスペインの駅では、荷物預けの需要が無いのだろうか…

10kgを超えていると思われる荷物を背負って、町の観光に出かける。駅からまっすぐに南に5分くらい、誰一人歩いていない駅前大通りを歩くと、リマ川の岸辺に出る。右の方を見ると、大西洋との間を隔てる堤防が見える。列車の車窓から見た大西洋は、大きな波が打ち寄せていたが、堤防の内側はまったく波が無い状態。(そのための堤防なんだろうけど)

夏はリゾート地なんだろうけど、真冬にはほとんど観光客が居ないので、たくさんある商店は採算あっているのだろうか。地元の人らしき人が、少しだけ歩いているくらいだ。

小ぢんまりとまとまった旧市街は、ほかの都市の旧市街のように「汚いところ」がまったく無い、リゾート地のイメージそのままの感じのところだ。もう少し、店の種類がエスニックな感じになれば、ギリシアのどこかの島のリゾート地と間違えそうな感じだ。

2時間ほど町の中を歩き回り、駅に戻る。駅のトイレはカギがかかっていて、駅の事務初でカギを借りるようになっている。そんなにトイレでの犯罪が多いのだろうか… 監視カメラでもつけておいたらいいのに。

10時37分の快速列車に乗る。これも年期の入った車両。ポルトガル鉄道も、この路線に限っていえば、全然力を入れている気配が無い。

■ ポルト

12時10分、ポルトに到着。町の中心の駅ではなく、郊外のカンパンハ駅と言うところに到着。ネットで予約したホテルへ地下鉄で向かう。メトロと言う名前とは裏腹に、アントワープやデン・ハーグで走っているプリメトロ(地下を走っている路面電車)が走っている。電車の警笛も、オランダのトラムのように「鐘が鳴る」音だし…

住宅街の中にあるホテル(一応、三ツ星)は、飛び込みの客が来るような場所でないため、シーズンオフのこの時期に泊まっている人は少ない。(ビーゴで泊まったホテルも、シーズンオフでもあるため、ほとんど泊り客が居なかった)

道に面した3階の部屋になったが、どうも建物自体(別棟)にほかの泊り客が居ないようだ。前の道路も住宅街なのでほとんど車が通らず、静かな夜を過ごせそうだ。

荷物をホテルにおいて外へ。とりあえず、歩いて旧市街まで下ってみる。多分、数キロメートルの距離だと思われる。坂道をどんどん下って行くと、地下鉄の乗り換え駅やバスターミナルのあるトリンダーデ地区を通り過ぎ、市役所や町の中心の広場がある地区に出る。大通りにはクリスマスシーズン専用のスケートリンクなどがつくられている。特設ステージでは子供のコーラスとか、催し物をやっている。

大通りに面してマクドナルドがあり、ポルトガルの他の都市のこの手の店と同じく、殺人的に混雑している…坐るところすら見つけるのがむつかしいマクドナルドに入るよりは、定食屋(昼だけやっているレストラン)に入る。マクドナルドのビッグマックセットと同じ価格で、ローストチキンのセット目にゅイーが食べられたりする。

どうしてマクドナルドがあんなに人気なのか… ポルトガル人の価値観がよくわからない。

目抜き通りを越えると、旧市街へ。大聖堂は正面部分が工事中で、シートがかけられている。こちらの教会は、モザイクタイルとか、フレスコ画ではなく、タイルに青い色で絵を書いて焼き付けたものが、壁一面に張られている。そういえば、昼食を食べたレストランの真向かいの、鉄道駅のコンコースもタイル画で埋め尽くされていた。タイル画を「アズレージョ」というらしい。

ドウロ川に架かるドン・ルイス橋

旧市街からさらに南へ。峡谷に架かる鉄橋(ドン・ルイス1世橋)を写真撮影するために、橋をわたって対岸まで行く。橋は2段式で、上の段は地下鉄(トラム?)と歩道のみ。川すれすれの下の段は自動車と歩道。この上下段の高さの差が、並みたいていではない。雑誌とかで掲載されている観光局の宣伝写真は、殿あたりから撮影しているのだろうか…

個人所有の建物内でないと、撮影できない角度なんだけど…