2008/12/21

12月21日ポルト、ブラガ

12月21日(日曜日)
■ ポルト
市街地中心部から(地下鉄で)2、3駅離れたところの住宅街の中にあるペンションに泊まっているが、夜空に星座がくっきり見えるほど、空が暗い。街の方向を見ると、ぼやっと明るくなっているのがわかる。夜中は、窓をあけていてもものすごく静かだ。(実際には、最低気温が10℃くらいになるため、窓はあけて寝ないけど)

朝食を食べて(ポルトガルのホテルは、朝食が付く)、8時過ぎに外へ。ホテルの近くの地下鉄駅から地下鉄に乗る。昨日購入した1日券は、最初にバリでー諸んしてからキッカリ24時間使えるようで、今朝も改札機ではじかれることは無かった。

今日はポルトから50kmくらい離れた所にあるブラガに行こうと思い、ガイドブックに書かれたバス乗り場へ。ネットで調べた限りでは、9時発のバスがあるはずだが、日曜日は運休で、11時しかないという。 鉄道駅へ。昨日、駅の時刻表を見て、毎時45分にブラガ行きの近郊列車があることはわかっている。

駅へ向かう途中、大きな時計塔のあるグレゴリス教会の横に、小鳥を売っている露天が集中しているところがある。カナリヤとか、そういう小さい鳥がかごに入れられて売られているが、この国では鳥を飼うのが流行っているのだろうか。

その横には、CASA ORIENTE という昔ながらの看板を掲げた果物屋があるが、東洋の国の果物でもないようだが…昔、大航海時代には、東洋から輸入した香辛料類を売っていた名残なのだろう。ポルトガルが衰退してからは、オランダやイギリスの東インド会社が、コショウで儲けて、その後は麻織物で儲けたらしい。

で、駅へ。ブラガまでの切符は、2.15ユーロ。1時間ちょっと乗車して、たったの2ユーロ。オランダなら、アムステルダムからアイントホーフェンくらいの乗車時間だが、あちらは10ユーロ以上取るから、明らかにポルトガルの鉄道料金は安い。(スペインも同じように安い)ロンドンの地下鉄発乗り運賃が2ポンド(400円)に比べたら、安すぎる。(ロンドンがぼったくりすぎるわけだが…)

■ ブラガ

1時間15分かかってブラガに到着。11時ちょうど。ブラガからさらに5kmくらい離れた山にある、ボン・ジーザス・デ・モンテへ行くために、バスの時間をガイドブックで調べると、毎時10,40分の模様(ただし日曜は1時間に1本)。さて、本日は日曜日のため、10か40のどちらの時間なのか…  さすが、歩き方は雑な書き方だ。 (ロンプラは、バスの時間は書いていない)

直感で10分と断定。駅から1.5kmくらい離れた、バスの乗車場所まで、与えられた時間は10分。不動産広告で10分の歩行距離は800mなので、だいたい倍速で歩けば、バスの時間に間に合うはずだ。

ということで、駅から旧市街の中心へだらだらと登る坂道を、持続可能な速度で走ることとなった w

おまけに、気温が15℃以上で、マラソン日よりでもある。市バスの乗り場にバスが今にも出発しようとしている。出発間際に、バスに駆け込む。

バス料金、1.4ユーロ。高っ…。たった15分しか乗らないのに。

■ ボン・ジーザス・デ・モンテ
ポルトガルでのカトリックの聖地の、山のふもとに到着。ここまで乗車してくる客はほかには居ない。(帰りも同様)巡礼聖地といっても、いまや徒歩はもとより公共交通すら使わず、マイカーで教会の横に乗りつけて、お手軽に観光だけしていく客しか居ないのだろうか…

聖地の入り口から登っているのは、トレーニングウエアを着た陸上選手(階段の上り下りでトレーニングか)と、マウンテンバイクで悪路のトレーニングをしている、サイクリニストくらい。

日本なら、お遍路さんとかいって、歩いて巡礼している人も居るんだけどね。

ケーブルカーがあるが、観光客が居ない季節のため、運休(閉鎖)している。仕方なく、昔の巡礼者と同じく、林の中を延々と続く階段を登る。つづらおりの角ごとに、巨大な祠が建てられていて、小さな教会のようになっている。10分弱のぼると、今度は強烈な折り返しの会談の連続になる wwww

昔の巡礼者は、長距離を歩いてきて、この階段を見てどう思ったのだろうか。ほとんどいじめではないのだろうか。

結局、バス停のある入り口から、15分以上登り続けて、教会前に到着。(途中に写真撮影などした時間は除いて)

教会内では日曜礼拝中。10分ほど待って中を見学する。伝統ある巡礼教会の割に、案外さっぱりとした装飾だ。まあ、巡礼者にとっては、ここまで登った達成感だけで、教会なんてどうでもよかったのかもしれない…。 教会前から見るブラガ市街地方面の眺めは、かなりよい。

滞在時間1時間で、帰りのバスに乗る。

バスは、ブラガ市街地中心部の、レプブリカ広場に到着。(乗ったところとは全然違う場所)

■ ブラガ

広場の真ん中に、なぜかマクドナルドがある。ちょうど13時で昼ご飯を食べにマクドナルドに入る。ビッグマックセットが4.2ユーロと、欧州では安い部類に入る。ポテトではなくサラダを選択できるというのもこの国ならでは。でも、大衆食堂で昼食を食べるより、高いので、あまり魅力は無いけど…

帰りの電車の時間まで1時間30分程度時間があるので、市内の見どころを見て回る。

昔存在した城の塔があり、その横のポルティコで、捨て犬を救おう という趣旨でハンドメイド製品を売っている露天が集まっている。

どうみても、捨て犬(迷い犬)のラブラドール犬(首輪付き)がうろついていてかわいそうなんですけど… お題目はいいから、その犬助けてやれよ。

環境保護家で、自家用車に乗っているにもかかわらず、ごみの分別しましょうと説いて回っている馬鹿と同じレベルである w

大聖堂へ。こちらも日曜礼拝が終わった直後。内部は撮影禁止(と建て札がある)。歩き方の写真は、表示を無視して撮影したモラルのない写真なわけね。(昔は撮影OKだったのかも)

ボン・ジーザス・デ・モンテの巡礼教会より、はるかに手の込んだ内装の大聖堂だ。大聖堂と呼ばれるには、これくらいの装飾をしておかないと、失礼なのかもしれないけど。

市役所前の公園には、日本では11月中旬にすでに紅葉が終わって散ってしまっているカエデの木が、まだ真っ赤に紅葉している。日本より季節が1カ月以上遅いのか、それとも冬はそんなに寒くないのかのどちらかなのだろう。

14時30分の電車で、ポルトに戻る。

■ ポルト
15時45分、ポルト着。パティッセリアに入り、カウンターの上に積み上げられているなぞの食べ物を注文してみる。肉かと思いきや、天ぷらのようなパンを、ワインにつけこんでフライパンで焼いたものだ。ポルト名物なのだろうか。フライドチキンのサンドイッチらしきものを頼むと、ポークだという。豚肉の天ぷら… 。こちらの国は、豚肉が相当好きなのだろうか。

日暮れ時、ドウロ川に架かるドン・ルイス橋を写真撮影。太陽の方向が、実は日の出のときの方がよさそうだが、まあ、仕方ないだろう。

三脚を立てて撮影している人はだれも見かけないが、コンパクトカメラで、ふらふらと撮影している人がたくさん居る。それでは、きれいに撮影できないだろ…

最近のカメラは、夜景モードにすると、多分それなりに「味付けした」写真が撮影できるために、撮影できたと勘違いしている人が多いのかも。



19時、ホテルに戻る。ホテルの近くのMARKESという地下鉄駅で降りる。周りを観察すると、ショーウインドウで肉を焼いている大衆食堂発見。チキンローストの店のようで、1, 1/2, 1/4 という単位でメニューが書かれている。1/2を注文。3ユーロ。さらに山盛りのご飯(またはフライドポテト付き)。こういう大衆食堂は、住宅街ならではのものなのだろうか。あまり市街地中心部では見かけない。でっかい紙パックのワインを、コップ1杯あたり0.5ユーロ程度で飲めるという安さ…