2008/12/24

12月24日パリ

12月24日(水曜日)
■ パリ

7時30分に起きたときに晴れていた空は、急速に曇ってきて、ユースホステルで朝食を食べて外に出かけるときには、冬のヨーロッパらしいドン寄りとした曇り空に変わっていた。

YHから最も近い駅は3号線のバノレ門駅(Port de Bagnoret)だが、パリの地下鉄の1駅の間隔がむちゃくちゃ近いため、203駅くらいなら歩いても苦にならない。ということで、朝の散歩がてら、ペール・ラ・シェーズ市営墓地を通って、その向うにある地下鉄駅へ向かう。墓地と言っても、ショパンとか、そういう名の通った著名人の墓がある、巨大な公園のようなところで、なぜか観光名所であったりする。

そういえば、オーストリアのウィーンには、モーツアルトが共同埋葬された墓場が観光地だとか…。 あまり日本で、墓場観光は聞かないですけどね。

墓場の横の駅から、(昨日購入した1日券で)地下鉄に乗り、先ほどYHの自販機で購入したルーブル美術館のチケットを持って、ルーブル美術館へゆく。(去年、ルーブル美術館に行こうとしたら、切符売り場の長蛇の列であきらめた経験より、あらかじめ切符を買っておくのが得策)

10年以上前にパリに始めて来たときには、それほど感じなかったが、地下鉄があまりにもお粗末な感じというか、ボロいというか…  車両が古いのか…(新しそうな車両には、製造年が1995年とか書いてある)、駅が古くさいのか…

まだ共産主義だったソ連や東ヨーロッパの国の地下鉄よりも、汚らしく見えるのはなぜだろう。

昨日まで滞在していたポルトの地下鉄が、あまりにも綺麗だったからだろうか。(あちらの地下鉄は、駅も車両も新品同様で、切符も完全にICカードのみに変わっていた。)

で、9時30分ごろにルーブル美術館に到着。今回は… 切符売り場にはあまり列ができていなかった。まあ、そういうこともあるだろう。

10年以上前に、モナリザを見たときには、長い建物にほかの絵と同じようにモナリザが展示されていたが、今はちょっと広めの別室のようなところに、厳重なガラスケースに収められて鎮座している。

このモナリザを含むイタリア絵画の部屋と、ドラクロワを含むフランス絵画の部屋、ミロのビーナスの部屋が最も混雑していたのは、以前と同じ。(4回くらいしか来たことがないけど)

今回は、団体客は日本人だけが非常に目立った。というか、団体できてるのは、日本人だけ…以前見かけた韓国人団体は、お国がぶっつぶれそうなだけに、自粛しているのだろうか

しかし、日本人団体客が、どこかの短大か大学の研究旅行(と言う名前だけの観光旅行)なのだろうか、完全に周囲からういている存在なんだけどねぇ。

ミロのビーナスを見つけて 「生ミロ」 とか言っているのを聞いて、アホかこいつらはと思った w

と、人間観察も、こういった著名な観光地では娯楽の一つなわけだが、

今回、ルーブル美術館で初めて訪れた部屋で、室内装飾品を集めた部屋と言うのがあったのを始めて知った。ナポレオンの王座の部屋とか、そういう部屋におかれていた調度品とかが飾られている。 観光客もほとんど来ない一角のため、のんびりと見てまわれるのもよいところだ。

昼ごろになったため、ルーブル美術館の横の地下鉄駅から、YHの近くのマレー地区まで電車に乗り、昼食を食べにゆく。下手に観光地でレストランに入ったら、少なくてまずい、ついでに高額な支払いをする必要性があるので、できれば下町の食堂を目指したいところだ。

と、結局、中華料理屋に入って、8ユーロで点心セットのようなものを食べた。(そういえば、大阪の梅田のヨドバシカメラの上にある点心食べ放題の店で、1時間1500円くらいだったかな…。それに比べれば、食べ放題じゃないのに8ユーロって、どうなのかなぁ。 アムステルダムで、中華食べ放題の店は、最近値上がりして9ユーロになっていた)

12時過ぎ、外が少しずつ晴れてきた。BBCの天気予報では、一応今日の天気は晴れのようだから、晴れてもらわなくては困る。せっかく晴れたんだから、晴れた景色で一番よさそうな、エッフェル塔に行くことにする。

ちょうど太陽が南から当たっているので、アンヴァリッドあたりから見れば、ちょうどよい角度になると思い、陸軍士官学校駅で地下鉄を下車。予想より、少し太陽の位置関係が違ったが、まあだいたい成功。雲がかなり早い速さで西に流れている。(普通は西から東に流れそうなものだけど…)

晴れてきたが、湿度が高く、遠くがかすんで見えている。こんな日でも、党の上に登ろうという人が長い列をつくっているのには驚く。

エッフェル塔の真下を通り過ぎて、セーヌ川横の遊歩道を、下流に向かって歩く。昔の水道橋で、現在はなぜか水道じゃなくて地下鉄が道路の上を走っている鉄橋を超えると、川の中州に遊歩道ができているところがある。ジョギングしている人が居たりするが、遊歩道に犬の糞が… 踏んでしまった。

パリはそこらじゅうに犬の糞があるので、なんでこんなに汚い街なんだろうと思う。というか、フランスのどこの街も、犬の糞だらけという印象がある。



中州の最下流まで行くと、自由の女神像がある。ちょうどそれを見に来ていたアメリカ人から、自由の女神が手に持っている本のページに、「アメリカの独立年と、フランスの革命年」が書かれていると教えてもらう。この女神は、アメリカのとうり二つのコピーなので、違うのは手に持っている本の文言だけなのだろうか。

陸にわたり、70系統のバスが来たので、行き先が「市役所」と書かれているため、とりあえず乗ってみる。市役所だから、リヨン駅近くの市役所まで行くはずである。と、しばらくうとうとと寝ていると、たくさんの人が乗降する地域に入り、適当に降りてみる。

通りに掲示されている地図では、おる背ー美術館の裏手あたり。アンヴァリッドまで行く。だんだん曇ってくる。ルーブル美術館のチケットが今日じゅうは有効なので、とりあえず閉館間際のルーブル美術館へ。(とりあえず、無料でトイレが利用できるという利点もある)

17時に閉館。そのまま凱旋門方向へ歩くと、コンコルド広場に巨大な観覧車がイルミネーションをつけて回っている。そこから凱旋門までのびるシャンゼリゼ通りも、観覧車と同じく、白いダイオードでイルミネーションされているが、

コンコルド広場の観覧車

「宣伝の割に、パリのイルミネーションが大したこと無い」という事実に気づくのに、そんなに時間はかからない。

とにかく、車が多すぎる。写真撮影しても、車のライトしか写らない wもう少しきれいだと、期待してたんだけどね…

神戸市の「ルミナリエ」の方が、多分きれいだ w

18時過ぎ、地下鉄に乗り、ユースホステル方面に戻る。途中のNation駅で乗り換えようと、地下鉄を待っていたら、やってくる地下鉄のすべてが車庫行き(回送)ばかり。周りの人に聞いてみると、クリスマスだから仕方ないとのこと。

イタリアでは24日は電車は動いていたが、フランスでまさか24日から列車が運休モードに入るとは思っていなかった。