■ チェスケー・ブジェヨヴィツェ
朝、ホテルの窓から外を見ると、真っ白に霧が出ている。プラハでは霧は出ていなかったので、地域的なものなのだろうか。旧市街の広場に行ってみる。霧にもかかわらず、日本人の団体観光客が、建物のデッサンをしている。最近は、こういう変わった趣向出ないとツアー客が集まらないのだろうか…
旧市街を取り巻く運河へ行ってみると、水面から盛んに水蒸気が立ち登っている。気温は10度。結構、寒い。
バスターミナルへ向かい、9時20分のチェスキー・クルムロフ行きバスに乗る。バスはプラハから来たようで、すでに車内は満員状態。どうせ20分程度でクルムロフに着くので、立ち席でもいいんだけどね…。
割り当てられた席は、中国人団体の間の席。回りででっかい声でしゃべりまくってるし…。バスの中は2組くらいの中国人団体に占領されているような感じ。 団体なら貸切バスで行けよ…。
■ チェスキー・クルムロフ
霧の中を20分くらい走って、終着のチェスキー・クルムロフに到着。まず城の近くに停車してから、旧市街外れのバスターミナルへ。9時55分到着。
霧が晴れて、やっと青空になりつつある。中年が中心の中国人団体は城の近くで下車し、学生風の中国人団体はバスターミナルで下車した。(クルムロフ旧市街のユースホステルに泊まる雰囲気)
登り下りの少しある道を歩いて旧市街へ。ブジェヨヴィツェと違い、観光客相手の店が開いているし、観光客もたくさんいる。日本人は数名見かけたが、最もたくさん見かけたアジア人は中国人。(大声で下品にしゃべりまくっているので判別がつく)
クルムロフ旧市街のスヴォルノスティ広場
旧市街の中央広場(スヴォルノスティ広場)には露天が出ていて、牛肉の串焼きのようなものとか焼いて煙が立ち登っている。民芸品などの露天もあり、完全に観光客相手。普通の町の露天のように、地元の人を相手にした食品や雑貨などの露天は、もちろん無い。(完全に、観光だけのテーマパーク状態の町やね)
第二次世界大戦が終わり、昔からこの地を支配してきたドイツ系民族を、チェコ政府が追放したため、街そのものの発展が一事的に止まってしまったため、現在でもこの町には古い建物が密集して残っているといわれている。
まあ、ほとんどの建物は、壁をカラフルに塗り替えられて、観光客向けの店やペンションになってしまっていて、とてもじゃないけど昔のままという雰囲気は無い。
旧市街の端まで(ほんの数分で端まで着いてしまう)出ると、川の向うに巨大な城が見える。プラハ城に次ぐ、国内2位の大きさだそうだ。
ヴルタヴァ川沿いに建てられているクルムロフ城
城の中に入る。入り口の堀には、熊が放されている。落ちたら熊に襲われるというわけですか… 水を張った堀よりは、怖いですね。
城の外壁は、本当はツルツルの塗壁なのに、立体的にレンガが積まれているように全面に絵が描かれている。スグラフィット手法というらしい。ニセの窓とかも描かれていて、だまし絵もかなり本格的。表面に汚れがつきにくく、掃除しやすいという、昔の人にしてはよいアイデアの持ち主だったのでしょう。
クルムロフ城の壁面。スグラフィット手法で描かれ立体的に見える
11時10分からの場内見学ツアーを申し込む。英語版は240コルナ(1300円)と高いが、チェコ語なら130コルナ。以前の共産主義下での外国人料金の名残なんでしょうな。
城内の部屋には熊の剥製カーペットが置かれている。昨日のフルボカー城は鹿の角のコレクターで、こっちは熊のコレクター…。
無料で入れる庭園へ。フランス風の幾何学模様のつくりになっている。城本体をだまし絵で飾るのなら、庭にも何かの仕掛けがほしい所だが、単なる庭だった。
バスターミナルへ行く途中、地元の人専用ののど自慢大会のような、音楽祭のようなものをやっていた。何年か前のEurovision Song Contestで優勝したTexas Lightningの曲を歌っていたが、なんか上手くない(結構歌いやすい歌だとは思うんだけど…)。 何日か前にソウルの市庁前でやっていたジャズの野外コンサートが本格的だったんで、つい比べてしまうというのもあるんだけど。
13時40分、バスターミナルよりブジェヨヴィツェ行きのローカルバスに乗る。(長距離バスではないため、途中野村に立ち寄りながら、50分掛かる)
■ チェスケー・ブジェヨヴィツェ
14時30分、ブジェヨヴィツェ着。バスターミナルのあるショッピングモール2階のフードコートで昼食を食べてから、昨日と同じく旧市街へ。
日曜なのに、いや日曜だから旧市街はゴーストタウンのように誰も居ない。クルムロフが観光客であふれているのとは大きな違いだ。
旧市街広場の豪華さは、こっちのほうが上だと思うんだけどねぇ…