2019/11/04

鵝鑾鼻、恒春 11月4日



6時に八徳豆漿で朝食。鍋貼6個、高麗菜包、肉包、豆漿で65元。肉包は昼ごはん用に持って帰る。



6時半頃、高雄駅の南東にある高雄交通のバス乗り場へ。しばらく待つと、鵝鑾鼻ゆきの9188路バスがやってきた。長距離を走るので、市バスタイプではなく、3列シートの高速バスタイプ。(ただしトイレ無し、トイレ休憩もなし)

終点までの停留所は100以上、所要時間3時間強という、とんでもない長大路線。高速鉄道で台北に行くより時間がかかる…

バスの乗客は15名ほど。途中から数名が乗り、数名が途中下車。恒春で私以外の全員が下車。


■ 9188路 06:50 高雄 →09:25鵝鑾鼻 22+296=318元

バス停は国立公園の駐車場の手前、何軒かの土産物屋などがあるだけの場所。道路は更に南へ500mほど、岬の手前まで続き180度ターンして台湾島の東岸へ向かっている。

その道路を数百メートル行くと、最南点への分岐点があり、更に数百メートルで最南点の駐車場がある。駐車場には大量のバスが停車していて、大陸からの団体客が何台ものバスを連ねてやってきているようだ。

ここまでは、誰も観光客がいない静かなところかと思ったが、駐車場より先はうるさい団体観光客が居るどこにでもある観光地に落ちぶれている。

低木の熱帯雨林が茂る道をしばらく行くと、気象局のレーダーサイトがある。ここから観測したレーダー画面をwebで見てみると、どんどん雨雲が接近してきている。

間もなく強風に加えて、パラパラと吹きぶりの雨粒が。傘をさすほどでもなく、傘をさしてもぶっ飛んでしまうくらいの強風だ。

バス停から歩くこと15分ほどで、最南点モニュメントに到着。巻き貝の貝殻を立てたようなコンクリートモニュメントの前で、次々とやってくる観光客の自撮りがうっとおしい。撮影が終わればさっさと消えてくれればいいのに、いつまでもグズグズと周辺に屯し、何枚も写真撮影しているのには呆れ返る。

大陸の団体の次は、韓国人団体、そしてシンガポールから来た小太りのサイクリスト2人、…

いつまでたっても、クソ人間だらけだ。



バス停まで戻り、灯台のある国立公園へ。入り口には、岩石や宝石を扱う土産物屋が並んでいる。国立自然公園も、中華系の人たちには買い物が優先するのだろうか。

墾丁国家公園 鵝鑾鼻公園 60元

入場口を入ると、目の前には広大な芝生の丘。そこにヤシの木が点在している。



丘の頂上まで登ると、猛烈な風が吹き付けてくる。灯台は月曜休館だが、どちらにしても全面改修工事中で足場が掛けられ、立入禁止地掲示されている。

清朝末期にイギリスが建造し、大日本帝国が現在に近い灯台に建て直し、中華民国が建て替えたのが現在の姿だそうだ。

バシー海峡を通過する船に対する目印なので、重要な施設だとのこと。よって、灯台は城壁のような銃眼のある壁で囲まれている「武装灯台」だ。

丘を降りて、海岸の方へ。芝生が途切れて、サンゴ礁が隆起した岩場に熱帯低木が茂るジャングルを通り抜ける。突然海に面した岩海岸にでる。さきほどの最南点のすぐ西側で、釣りをしている人が見えるのも同じだ。ということは、海岸の岩場を歩いてくれば、タダで国立公園に入れるのだろう。 60元くらいケチる人はいないだろうけども…

海岸と芝生の丘の間は、この公園で見るべき地質的な見どころで、サンゴ礁で造られた岩塊が隆起して丘になった場所。その岩に、熱帯の樹木の根が絡み、だんだん岩塊が風化して行き、割れ目ができたりしている。



もちろん、灯台も標高30mくらいに隆起したサンゴ礁の岩盤の上に建てられているのだろう。

高雄方面に向かうバスに乗り、途中の恒春で下車。墾丁の観光街からも何名か乗ってきて、私と同じく恒春で下車していた。台湾最南端で、一番大きな町が恒春のようなので、ここで宿泊してあちこち観光するのが、定番コースらしい。

■ 9188路 11:00 鵝鑾鼻 → 11:25恒春 22+27=49元

恒春のバスターミナルは、町のどまんなかにある。南門はバスが通る幹線道路沿いにあり、まずここが最初の観光ポイント。赤レンガで修復されまくった門は、写真映えは良い。どこまでオリジナルなのか… すぐ脇の城壁が、ほぼ崩壊して地面に近いところに「痕跡」程度しか残ってないところを見ると、ほとんど再建築と言って良いほどではなかろうか。



バスターミナルから東へ向かうと、官庁街の低層のビルが続き、その向こうに東門。この付近は城壁もセットで修復され、高さ5mほどの壁の上を歩くこともできる。

壁に沿って北門に向かう。壁の内側は住宅街。外は農地と住宅が混じったような農村だ。上空から見れば、円形の城壁に囲まれた城郭都市が見れるのだろう。

城壁の復元は、所々で「立ち退きに応じない建物」に阻まれて途切れている。おそらく旧市街の遺跡が復元されるのに何十年単位とかかるのだろう。大陸のように多数の利益のために少数を犠牲にできる考え方のほうが、こういう場合は効率的だ。

北門の前には、なぜかM41戦車の実物大模型。光沢塗料を塗っているので、いかにも安っぽい雰囲気。

城壁と小学校の間の芝生を更に行くと西門。コチラだけは、城壁外の住宅とくっつき生活臭がする遺跡だ。

更に壁沿いに行こうとするが、寺院のある岩山があり、その隣は猿洞山石牌公園となっている。帝国時代の忠魂碑や日本軍恒春城攻略記念碑が残存しているが、国民党政府が文字を削り取ってしまい、たんなる岩の展示場だ。

平日で休みの店が多い老街を通りバスターミナルに戻る。向かいにあるセブンイレブンで5分で昼食。

セブンイレブン 香腸弁当 65元

休日は乗車整理券が発行されるそうだが、平日は空いてるのでどのバスにも来たのに乗れる。12時40分頃に9188路がやってくるが、5分後に来る快速の9189路に乗車する。9189路は新左営ゆきだが、停車駅が少なく30分から1時間高雄に早く着ける。

■ 9189路 12:48 恒春 → 15:00 新左営 13+145=158元 残389

バスに乗ってしばらくすると、吹きぶりの雨が強まってくる。私が恒春を歩き回っていた時間だけやんでいたかのようだ。

雨なのか霧なのか、かなりかすんだ景色がずっと続き、高雄市街地の高速道路は渋滞に巻き込まれる。

左営駅前で下車し、地下鉄で三多商圏にむかう。

■捷運 15:06 左営 → 15:20三多商圏 26元 残363

ここに来た理由の一つは、ホテルの近所の光南大批発が今年になって閉店したため、三多商圏にある店に来たかったこと。2つ目は、まだ来たことがなかったから…

空港のセブンイレブンでは売ってない、各種ジャンク菓子類が大量販売されてるので、使い勝手が良い店だ。

光南大批発 鳳梨酥(パイナップルケーキ)6個入り×4箱 240元 残

さて、2つ目の目的はここに興中夜市があるから。しかし、残念ながら吹きぶりの雨。屋台街の一部はこの時間帯から営業しているが、吹きぶりではお客さんはほとんどいない。

ココトカと同じような有名チェーン店の50嵐があったので、珍珠奶茶を注文。日本語メニューも置いてあるが、中文版と品物の並びが若干違い、店員は日本語がわからないので、日本語メニューは使い物にならん。中文版だけで十分では?

珍珠奶茶(タピオカミルクティー) 35元

三越、そごうの前のアーケードを通って地下鉄駅へ。ショッピングとかするのは苦手だし、店員に怪しまれるだけだから百貨店というところに数十年来近づいた記憶がない。

■捷運 15:56三多商圏 → 16:00美麗島 17元 残106



ホテルに一旦戻り、スマホを充電。USBケーブルを持ち歩いていれば、恒春から乗った国光客運の車両で充電できたのだが… 残念。

18時前、ホテルの斜め向かいにある安食堂街へ。雄中(高雄市の高校随一の進学校)の下校の時間にぶつかったようで、大量の高校生が食堂や屋台に群がっている。ここに来たらいつも入る定食屋(餃子館)で定食注文。最近はインスタ映えを目指して、食器や盛り付け方が進化しまくっておしゃれになっているが、高校生のお財布に優しい価格設定は維持されている。

鶏脚排飯 70元
陽春麺 小 40元

ホテルに戻り、19時10分頃に外から大きな声での放送が聞こえてくる。板橋でもここでも毎日同じような時間帯に聞こえるので防災無線? ではなさそう。