2011/10/02

10月2日 ポズナン

10月2日(日曜日)

うれしいことに、今日も快晴です。最低気温は10℃くらい、最高気温が25℃くらい。気象衛星の写真では、イギリスからデンマークにかけて東西に前線が停滞していて、少しずつ南に下りてきているみたいです。あと何日、晴れの天気が続いてくれるのか…。これから向かうドイツ北部は、天気予報では雨になってます。



気象衛星の赤外線写真。北から前線が南下してくる


旅行期間の中間を過ぎたので、これまでのコースと天気をまとめてみた。(現在地以降の天気はBBCの予報)








さて、今日の旅行日記のセクション。ホテルでバイキング形式の食事を食べて、列車の時刻(10時19分)まで旧市街を散歩する。まだ朝早いので、殆ど人が歩いていない。酔っ払って奇声を上げている若い連中が、(昼間は繁華街となる大通りの)ベンチなどにたむろしている。写真撮影は、人通りの無いこの時間帯が楽でいい。人を入れた構図で撮りたいのなら別だが…。



ヴロツラフ旧市街を囲んでいる堀


旧市庁舎


10時、ヴロツラフ中央駅へ。駅舎をぶっ潰して、プラットホームも殆ど閉鎖しての大規模工事中の中央駅は、乗客が列車を待つ場所すらなく、バスターミナルの横の道路に大量の人があふれている。クラコフからやって来る列車、今回もTLKという種類、10分遅れると出発案内表示に表示された。これだけ路線状況も、駅の状況も悪いのに、10分遅れとはたいしたものだ。今日も混雑を予想して、1等車のチケットを買っておいた。運賃は65.5ズロチ(1570円)。3時間乗ってこの値段なら、十分お買い得だと思う。1等車も案外満員。6人用のコンパートメントが、大抵3~4人埋まっている状況。私の乗ったコンパートメントでは、老女2名が乗車早々持ち込んだ食べ物で盛大に昼食を食べ始めた。こちらの国の老人は、大量に食品を持ち込んでくる人が多いが、1食程度なら食事抜いても大丈夫なんじゃないですか?



ポズナン中央駅に到着した


今日の列車も、のろのろ運転。スポーツ自転車なら余裕で追い越せるくらいの、時速40km程度で走っている。車窓の景色は、昨日のクラコフからヴロツラフよりは工場や街が少なく、田園風景がほとんどだ。3時間ほどでポズナン中央駅に到着。電車を降りると、なにやらプラットホームがバス停と直結しているような感じのところだ。駅舎を通らなくても、市バスのバス停がすぐ前にあるとは…。この駅も大規模工事中。トラムの停留所もぶっ潰されて、ガイドブックに書かれているような系統の旧市街行きのトラムは走っていないようだ。

しかし、ポーランドも至る所で交通機関の工事してますね。駅舎はぶっ潰すわ、プラットホームも殆ど閉鎖して工事するわ、トラムの路線まで引き剥がして作り直すわで、始めてきた人間にとっては迷宮のように感じる。インフラ工事して、さらに国が発展すると思っているのかもしれないが、(オリンピックを契機に)アテネ周辺で鉄道工事しまくって、オーバースペックの路線作って、国自体も破綻するようなことにならなければいいんだけどね。世界中でゼロサムゲームしてるんだから、これから発展する国なんて無いと思いますよ。

で、地球の歩き方の地図を参考に、旧市街方面への路線が通っている場所まで、国鉄の線路に沿って1kmくらい北に歩く。Rondo Kaponieraという停留所からトラムに乗り、Placa Wisony Rudouまで3駅ほど乗る。停留所の前はショッピングモールで、東西に人通りの多い繁華街の道が伸びているようだ。今日宿泊予定のアパートは、この繁華街の1本裏側の通りにあるということは、GoogleMapで確認済み。日曜日なのに、これだけの人通りがあるというのはすごいことだと思う。繁華街の商店はほぼ全て休みなんだけど、通りの両端にあるショッピングモールが営業しているので、そこへ行く人もかなり居るのだと思う。
日本では、個人商店を守るために大規模店舗を規制しているが、結果として中心街の個人商店は客のニーズにマッチせずにぶっ潰れ、市内中心部で買い物難民が生まれるという事態になっている。ポーランドのように、中心街に巨大ショッピングモール作るというのも、町の中心に人を集めるのには有効なんじゃないだろうか。



ショッピングモールの中(ホール)


アパートの鍵を両替所と洗濯屋を兼務したような事務所で借りて、荷物を部屋に置いて、観光へ。まず、すぐ近くにあるショッピングモールのフードコートに行き、中華料理を食べる(22ズロチ=530円)。これまた、さらに山盛りの料理が出てくる。ポーランド人は食いすぎだろ…。だから、中年になるとメタボの人が大量生産されてるんだと思う。

歩き方に「ポズナンの繁華街ヴォルノシチ広場」と書かれているので行ってみる。広場周辺のビルは解体工事中で、トラム路線も工事現場のような怪しげな状態になっている。広場は人っ子一人居ない。これが繁華街ですか…。パルテノン神殿のような図書館と、古めかしい建物の国立美術館が広場に面しているが、客が入っていく姿は全く見えない。

旧市庁舎のある中央広場へ向かう。「Free Hug」と字を書いたA4の厚紙を掲げた若者が通りを闊歩している。昨日のヴロツラフでは機動隊が警戒するデモ行進、今日のポズナンではFree Hugですか…。極端やね。



FREE HUG


旧市庁舎のある中央広場は、観光客が大量に集まっていて、カフェやレストランが繁盛している。こっちが、いわゆる繁華街ですね。歩き方は誤植ですか…。旧市庁舎に入ってみる(7ズロチ)。歴代市長や大物政治家の肖像画の展示館になっているようだ。2階の大ホールでは、会議か何かの会場セッティング中だった。最上階のバルコニーに出れるようだが、すでに営業時間終了間際なので、係員が鍵を閉めに回っていたので入れなかった。閉館18時というのは、職員が帰宅する時間が18時と読むのだろう。18時に買えるためには17時には戸締りをする必要がある(笑。まるで、日本の役所並みの考え方ですね…。



旧市街中央広場 観光客向けのカフェやレストランが並ぶ


旧市街広場の夜景



旧市街を通り過ぎて、さらに中央駅と反対方向へ行くと、ヴァルタ川(オーデル川の支流)に突き当たる。川の向こう(実際には中洲)には、巨大な尖塔を持つ大聖堂が見える。大聖堂が街の外にあるというのは、はじめて見る光景だ。普通なら、街のど真ん中にあるもののはずだ。



川向こうにある大聖堂