2012/09/24

9月24日 ダラム、ニューカッスル

2012年9月24日(月曜日)

6時30分起床。窓から外を見ると、小雨が降っているようで、傘をさして歩いている人が居る。天気予報どおり、低気圧が近づいてきたようだ。ユースホステルの宿泊料金には朝食代が含まれて居ないので、レセプションで4.5ポンド(567円)払って朝食を食べる。近くのTESCOで材料を買っても似たような価格なので、値段設定が少し高いと思うが、物価高のイギリスではこれくらいは仕方ないのだろう。


イギリスに低気圧が接近(衛星写真)



食後、ロビーの机でこの旅行日記を入力するが、写真も含めて全部送信する前に出発の時間がやって来た。8時45分、チェックアウト。エルム通りを歩いて、ウェイバリー駅まで15分くらい。今日は平日なので、オフィスビルの前のバス停ではたくさんのサラリーマンが下車している。駅まで、何とか雨に降られずにたどり着く。インターネットで予約したロンドン キングス・クロス駅行きの列車は、出発案内では2番線と表示されている。本来なら東西に線路が直通している駅構造だが、中央の線路をぶっ潰して待合室や切符売り場を作っているので、プラットホームの番号のつけ方が変則的だ。出発寸前に駅にやってきたら、焦りまくるだろう…。


ニューカッスル駅



9時30分、定刻通り列車が出発。ほとんどの座席は予約が入っているようで、座席上に予約票が刺さっている。始発駅で予約票を刺し込んでいるのだろうから、当日、駅で切符を買うのでは座席予約できないのだろう。予約票を見ると、大抵の座席はニューカッスルからロンドンの間の予約のようだ。エジンバラからは3分の1くらいの座席が埋まった状態で出発。

座席の横にコンセントがあって、パソコンの利用にはちょうどよい。旅行日記の残りを書いて、昨日やっと使えるようになった”3”のネット接続を使って送信。5年位前までは、ネットカフェを捜し歩いていたのに比べたら、隔世の感だ。

Berwick駅の辺りで、線路は北海沿いに敷かれていて、猛烈な波が海岸線にぶち当たって白くあわ立っているのが見える。相当風がきついのだろう。10時58分、ニューカッスル着。急行列車に1時間30分ほど乗って、たったの8ポンド(1008円)。インターネット予約はさすがに安い。

今日予約したホテルに向かう。途中で雨が降り出してきて、猛烈な吹き降りになった。20分ほどでホテルにたどり着き、荷物を預ける(1ポンド)。チェックインは15時ということだ。

再び駅に戻り、切符売り場を見ると長い列ができているので、券売機でダラムまでの往復券を購入(6ポンド)。駅構内のバーガーキングで昼食(ワッパー ミール 5.29ポンド,666円)を食べて、12時17分発のマンチェスター行き列車に乗車。ローカル列車だからなのか、それとも未電化区間があるのか、汽動車(ディーゼル車両)だ。この辺りの鉄道は通勤需要は全く考えられていないようで、ニューカッスルの次がダラム駅。普通列車なのに、15分間最高速度で走り続けていた。


ダラムのマーケット広場



ダラム駅を降りると、外は猛烈な吹き降り。せっかく来たのだから、何も見ずに引き返すわけにも行かず、大聖堂を見に行く。駅を出て、どんどん谷底に向かって路地の階段を下りてゆくと、谷底のウィアー川に架かる橋にたどり着く。川の近くに来ると、傘をさせないくらいの猛烈な風が吹いている。橋を渡って旧市街へ。マーケット広場には、雨にもかかわらず観光客なのか地元の人なのか分からないが、たくさんの人が歩いている。ただし、この国の人は傘をさす習慣があまり無いので、雨の中をぬれながら平然と歩いているのは不思議な光景だ。


増水したダラム川とダラム城・大聖堂



しばらく緩やかな坂を登ってゆくと、大聖堂と大学(ダラム城)に囲まれた広場に出る。広場の奥の大聖堂が、吹き降りの雨に霞んでよく見えない状態だ。中世、スコットランドとイングランドの国境付近にあって、宗教都市として独立した自治が認められていたダラム大聖堂は、それほど巨大な教会というわけでもない。入り口扉には、ノックのときに使う大きな獣の顔をした金具が取り付けられていて、亡命を求める人が鳴らしたという逸話から、有名な金具ということだ。本物は別室に保管されているそうで、いま扉についているのはレプリカらしい(笑)。


ダラム大聖堂の回廊



ロマネスクの大聖堂の中は案外広いが、装飾がほとんど無いシンプルな内装だ。教会を出て大学へ。入り口には、今日は何らかの行事があるので、見学は中止しますというような貼り紙がしてある。この雨なら、観光どころではないのだろうけれど…。


ダラム大聖堂 身廊



14時25分の列車に乗り、ニューカッスルに戻る。

ニューカッスル駅の正面を出て東へ。道路と線路がタイン川を渡るハイ・レベル・ブリッジの横に、城のキープと門の廃墟が残っている。城郭のど真ん中を線路の高架が横切る形になっていて、この城の価値が線路より低かったからこうなったのだろうか。この城と門の廃墟は、ローマ帝国の北限のハドリアヌスの城壁の一部のはずだから、私は相当勝ちあるのではないかと思うのだが…。

5年位前に、ハドリアヌスの城壁の西の方を見ているので、今回は東の端を見たということになる。

15時すぎ、ホテルに戻りチェックイン。割り当てられた部屋は、4人部屋のドミトリー。レセプションに確認に行くと、1部屋使ってよいとのこと。部屋をよく見ると、ダブルベッドが1個に、シングルが3つ。つまり、夫婦と子供3人用ということか。


ニューカッスル城のキープ


城壁と黒い門の廃墟と聖ニコラス大聖堂の尖塔




外は吹き降りだが、ニューカッスル市街地を見に行く。新市街の中心部、グレイの記念柱の横に巨大なショッピングモール(エルダン広場ショッピングセンター)。雨の日は屋内に人が集まっているので、ショッピングセンター内は混雑していた。サンドイッチ店で夕食(2.95ポンド)。


グレイ記念柱付近の露天



ホテルの部屋に戻り、BBCニュースを見ると、低気圧がちょうどイングランド北部に居座っていて、最大風速が時速60マイルとのこと。別の番組では秒速35mとも。洪水警報やら、大雨警報やら大量に出ているようで、列車も大量運休しているらしい。そういえば、駅の出発案内表示には”cancelled”となっていたのが何本かあった。

====== Euro Hostel 314号室 (26GBP/1泊)======