2012/09/23

9月23日 エジンバラ

6時45分起床。イビキをかく奴が部屋に1名居て、寝れなかった。1階に降りると、ドイツ人女子学生(高校生くらい)の団体がカフェテリアに入っていくところだ。レセプションで4.5ユーロ(562円)のチケットを買って、カフェテリアで朝食。

8時、外へ。空は快晴。天気予報では、曇りとか雨ばかりのはずなので、天気がよいと素直に「嬉しい」ですね。まだほとんど人が歩いていない幹線道路沿いに、ウェイバリー駅(中央駅)を目指す。途中で韓国人の女性に、セント・ジェームス通りへの行き方を聞かれる。道路に誰も歩いていないから、どう見ても観光客の私に聞いてきたようだが、もちろんそんな名前の通りを知るはずも無い。タブレットパソコンを取り出して、GoogleMapのキャッシュで検索(まだ、SIMカードでのネット接続には成功していないため)。道路の名前は出てきたが、何でそんな路地のようなところに行きたいのか…。


バルモラル・ホテルとウエリントン騎馬像



エジンバラ城を目指す。駅に近づくと、いかにも伝統ありそうな時計塔のある豪華な建物が向かい合って建っている。一つは、政府の建てた”Register House”。何をする事務所なのか知らないが、博物館のような巨大な建物だ。ウェイバリー駅に隣接してバルモラル・ホテルと看板の出ている、巨大な時計塔のある建物。駅の上を横切っている、”North Bridge”を渡ると、旧市街というか、観光客が歩いている通りに出る。エジンバラ城(西端)とホーリーロード城(東端)の間を一直線で結ぶロイヤル・マイルといわれている道だ。

かつて王立証券取引所だった建物を使っている市議会議事堂の前には、国富論で有名な18世紀の経済学者アダム・スミス像。スコットランドで生まれた人のようだ。そのすぐ横には、大聖堂といっても小ぢんまりした建物の、シャイルズ大聖堂がある。もう少し城の方に登っていくと、喫茶店に業態変更した巨大な教会だった建物がある。


丘の上にあるエジンバラ城



9時30分、開門と同時に入場する。混雑するのを予想してか、100人くらいが行列して居る。入場料16ポンド(2624円)。案外高い…。城の中の建物の1つずつに、小ぢんまりした展示室がある。スコットランド軍について歴史展示が最も多かった。軍事博物館なら、過去の「イングランドとの戦い」などを派手に展示すればと思うが、イングランドに併合された国の立場としては、制服などを地味に展示するしかないのだろう。城の歴史の展示物は案外少なく、王冠と聖なる石の展示があったくらいだろうか。


エジンバラ城



2時間ほど城の中を見学した後、丘を降りて新市街へ。新市街と旧市街の丘の間にあるスコット記念碑のある公園のベンチに座って、昨日購入したSIMカードをどうやったら使えるか試行錯誤してみる。444に電話して自動音声案内で確かめると、残っている金額は5ポンドなので、確かに500MBytesのデータプランを5ポンドで購入できていることが分かる。通信モードをONにすると、一瞬データ通信のアイコンがステータスバーに現れるが、すぐに消える。その後、「設定をロードしますか」というダイアログが出てくるが、何度OKを押してもダイアログが頻出する状態になる。携帯電話ネットワークの設定でAPN設定を見てみるが、空欄になっている。無理やり「three.co.uk」と設定して、ユーザ名とパスワードを指定しないという設定を手動でしてやると、データ通信が使えるようになった。設定の自動ダウンロードがうまくいっていなかったのだろう。

そのSIMをポータブルWifiルータに入れると、最初にアクティベートした以外の機器では使えないというホームページが表示される。テザリングできるスマホを持っていない人は、このSIMは使えないだろうね。


プリンセス通り公園とスコット記念碑



王宮のある丘と、ウェイバリー駅を挟んで東側にある丘の上に、ギリシア神殿のような廃墟が見えている。歩いていってみると、丘は公園になっていて、入り口にカールトンヒルと書かれている。ギリシア神殿のように見えたのは、近年建てられた戦没者追悼モニュメントだそうだ。コンクリート製で、新しい。そのよこに、灯台のように見えるネルソン塔というのが建っている。丘の中央には天文台があるが、閉鎖されているのか、門が固く閉じられている。丘の上からは、今でも王室の来訪があったときに使われているという、ホリルードハウス宮殿が谷底に見えている。

ウェイバリー駅まで戻り、駅の中のフードコートでフィッシュアンドチップスを食べる。飲み物つきのセットで5.99ポンド。


プリンセス通り



新市街を歩き回ってみる。綺麗な公園や、ローズストリートという歩行者天国があるが、観光的には特に見るようなものは無さそうだ。新市街の外れまで行き、たまたまやって来たオーシャン・ターミナル行きのバスに乗る。1日券3.5ポンド。終点まで20分ほど。バスを降りると、巨大なショッピングセンターが見える。海軍基地の横にあるショッピングセンターの中には、停泊中の王室ヨットのブリタニア号の入場口がある。

入場料11.75ポンド払って中へ。値段にはオーディオガイドも含まれているようで、それを聞いて船内を勝手に回れということらしい。20世紀末に退役した時点で、乗組員200人(それ以外に王族の世話のために王宮の職員が50人)乗船していたといわれる豪華客船は、案外小さく、船員の寝室はまるで潜水艦の中のようにプライバシーも何も無いような2段ベッドが並んでいたりする。もちろん、上級士官の部屋はそれなりに豪華だが…。


ブリタニア号



船体の中央より前が海軍の200名の船員が、後ろ半分に王宮の職員が乗船していたそうだ。エリザベス女王やフィリップ殿下の部屋は、世界に冠たる英国の王族の部屋の割りに、案外質素だ。船の最下層にある機関室には、ぴかぴかに磨き上げられたディーゼルエンジンが並んでいる。綺麗にペンキを塗ってあるのではなく、銀色の金属面を磨き上げているのだから、さすが「王宮の船」といったところだろうか。そりゃ、200人の乗組員が居ても、磨き上げるためだけに何十人も必要になるだろうね。



ブリタニア号 エリザベス女王の居室



夕方、だんだん曇ってくる。天気予報では明日からどんどん天気が悪くなるらしい。巨大な低気圧が近づいているようだ。


本日の最高気温14℃、最低気温-1℃ http://www.wunderground.com/ による。