2011/09/30

9月30日 クラコフ

9月30日(金曜日)

今日も晴れてます。この時期の北ヨーロッパは曇りがちで肌寒い天気のはずが、今年は暖かい晴天が続いてます。夏の初めに寒く天気が悪かった代わりに、この時期に天気がよくなった… かも。ワルシャワで雨の翌朝に寒かった以外は、毎日最高気温が20℃~25℃くらい。暑く感じることもあるくらいだ。

クラコフで泊まっているホステルの部屋の前の道路に、電気か何かのマンホールがあって、蓋と枠が微妙にひずんでいて、人が上を通るたびに「ゴットン」と地響きがする。なかなか寝付けんよ…。朝食のバイキングが、各種サラダ取り放題なので、跡はマンホールさえ何とかしてくれれば。ホステルを出る時に、1週間弱着ていた服を洗濯に出す。10ズロチ(240円)。部屋で自分で洗うより、遥かに楽だ。



中央広場の織物会館


今日は、クラコフ南東15km(GoogleMapで計測)にあるヴェリチカにある岩塩鉱山跡を見に行く。その前に、まずクラコフ旧市街を散歩。朝8時過ぎ、まだ観光客が外に出てくる前なので、格好の写真撮影タイムだ。昨日はそれほど気にならなかったが、中央広場やその周辺の道路には、パンを売る露天商がたくさん出ている。どの露天も同じパンを売っていて、パンはトラックで露天のところまで運ばれてきている。なんだ、工場生産の同じパンを売ってるだけなのか…。



1個1.5ズロチのパンを売る露天


クラコフ駅前のガレリア(ショッピングモール)の前から、304系統のバスに乗りヴェリチカへ。運賃3.2ズロチ(77円)。40分でヴェリチカ岩塩鉱山跡前のバス停に到着。地球の歩き方には観光客向けのミニバスに乗ると書いてあるが、路線バスのほうが頻繁(15分に1本)に運行していて、車内も広くて快適だ。トラムがぼろぼろの車両が走っているのに比べて、路線バスの新しさは対照的だ。

バスに乗ってくる観光客はあまり居ないが、ヴェリチカ岩塩鉱山跡の敷地にはたくさんの観光客が居る。中国人団体が場違いのセンスの服装で歩いていたりする。英語のツアーが30分おきに出ているので、それに参加。入場料(ツアー料)が68ズロチ(1630円)と、これまた破格の値段。ポーランドに来て初めて1000円以上の入場料払った…。10時30分に20名ほどの客で英語ツアーの開始。スロヴェニアのポストイナ鍾乳洞のように、地底を行くトロッコ列車で見学かと思いきや、客の足でひたすら歩かせるツアーだった。地上の入り口から、まず約90mの深さの坑道(第一レベルと呼んでいるらしい)まで降りる。階段の段数が約380段だそうだ。「バリアフリー」の対象になりたい人は、エレベーターで降ろしてくれるらしい。



岩塩鉱山 地上の建物


岩塩の鉱山だけあって、地下は乾燥していてホコリも少ない感じだ。Wikipediaによれば、水没の危険性があって商業採掘を中止したと書いてあるが、地下水をひたすら排水して、これだけ乾燥した雰囲気にしているのだろう。ガイドの話では、塩分に対してもっとも強いとされる木材(鉄は錆びるのだろう)で、落盤防止用の木枠で囲まれたトンネルを進んでいくと、所々に広くなったところがあって、キリスト教関連の石像や、鉱山の技術者の石像などが「岩塩」で作られて置かれている。岩塩採掘には全く関係なさそうな、巨大なホールを作って教会にしていたりするので、よほど信仰心があったのだろう。



地下130mのところにある教会


複雑に組上げられた吹き抜けの補強財と岩塩結晶で作ったシャンデリア


坑道と階段を約3.8km歩く


岩塩を削って作られたトンネルの壁には、透明な塩の結晶が至る所にあって、それを見るだけでも来た甲斐があった。もう少し、岩塩採掘の歴史や技術的な展示もあって欲しかったが、一般の観光客向けには、彫像とか見せとく程度でいいのだろう。

ガイドツアーは2時間30分、もっとも深いところで、地下130mまで歩いて降りていって、帰りはエレベーターで一気に入り口まで戻ってくる。14時、バスでクラコフまで戻り、バスを降りたすぐ前のクラコフ・ガレリア(ショッピングモール)のフードコートにあるポーランド料理のビュッフェで昼食。皿に好きな料理を盛り付けて、2.99ズロチ/100g換算で値段を払うシステム。山盛り盛り付けても、20ズロチ(480円)程度だ。

日没まで3時間程度しかないので、旧市街の入り口のフロリアンスカ門の横に建てられている、観光ルートのお勧めルートを示した看板の通りに歩いてみることにする。フロリアンスカ門から旧市街に入り、市街地を囲む城壁に沿って歩くコース。教会、修道院、大学とバラエティーに富んだ建物を巡って、ゆっくり歩いても1時間程度。旧市街中心部にたくさんの観光客が居るのとは対照的に、外周の緑地沿いに歩いている観光客はそれほど居ない。通勤・通学の地元の人が殆どといった感じだ。14世紀に創立されたポーランド最古のヤギェウォ大学の前では、入学したばかりの学生だろうか、親や兄弟と一緒に来て記念写真を撮ったりしている。9月の今日で最後なので、そろそろ時間割を提出する時期というところだろうか。いよいよこれから大学生活ということなのだろう。



ヤギェウォ大学


夜も、ガレリアのポーランド料理ビュッフェへ。ちょっと盛り付けすぎて20ズロチ(480円)。日没直後、旧市街の中央広場へ。自転車で街を巡るイベントか何かをやるようで、大量の自転車が広場の真ん中に集結している。今朝、ランドリーを頼んでおいた服が届かないので、ホステルの受付でどうなってるか聞いてみる。催促しないと届けに来ないのか…。まあ、受け取れたからよかったんだけど。



聖マリア教会とミケヴィッチ像