2011/09/27

9月27日 ワルシャワ

夜中の0時過ぎ、車掌が「パスポートを用意しろ」と各コンパートメントに伝えに来る。国境に差し掛かったようだ。入国審査官がやって来てパスポートを回収していく。その間に、列車は軌道間隔が変わるため台車を交換する工場に入っていく。1両ずつ客車を持ち上げて、台車を交換しているようだが、車両の下で何をやっているのかは乗客の身では何も分からない。もちろん、作業工場の中は「写真撮影禁止」と壁に大きなピクトグラムが描かれているので、写真撮影は出来ない。1時間ほどで台車交換も終わるころ、今度は税関の検査官がやってくる。珍しく若いお姉さんの検査官だ。本来なら部屋の中に密輸品(ここの国境ではタバコ)が隠されていないか、天井裏まで調べるところだが、乗客が満員では検査もパスしているようだ。



列車の中から見た台車交換工場の内部


列車がゆっくりとポーランド側に移動して、さらにポーランドの入国審査官がやってくる。そんなこんなで、国境検査一式に費やされた時間は、約5時間。総乗車時間18時間のうち、5時間も国境で足止めとは、どうにかならんものですかね。

朝起きると、早朝のもやの中を列車は走っている。ウクライナが延々と続く森だとすれば、ポーランドの車窓は延々と続く畑と牧草地だ。それだけ開発が進んでいるのだろう。9時20分、定刻より10分程度遅れてワルシャワ中央駅に到着。



中央駅前の文化宮殿ビル


ネットで予約したホステルへトラムで向かう。市内南側のはずれの位置にあるホステルは、すぐ前を市街地の環状道路が通っている。環状道路の向こうはグリーンベルトになっているように見える。でも、中央駅からトラムで2,3駅なので、感覚的には離れているとは感じない。荷物を置いて、ワジェンキ公園へ。池の横に建つ白い宮殿(水上宮殿)が有名らしい。やたら広い公園には木々が生い茂っていて、これが大都会の真ん中にある公園とは思えない。木立の間に白い建物が点在している。学生の遠足だろうか、高校生から幼稚園くらいの小さい子供まで、たくさんの団体が来ている。日本で言えば、森と芝生、点在する展示施設がある新宿御苑のような感じというのだろうか。水上宮殿は入場料(17ズロチ=410円)。中は、なぜか中世のオランダ絵画で埋め尽くされている。



ワジェンキ公園の水上宮殿


ワジェンキ公園のバラ園にあるショパン像



夕食、前回ワルシャワに来たときに利用した中華料理屋へ。料理(14ズロチ=330円)を注文して思い出した… ご飯とおかずがさらに山盛りになって出てくるところだ。ポーランド人って、ものすごい食欲やね。

ポーランドには一週間滞在するので、ネット接続用のSIMカードを購入。7日間300メガバイトまで利用可能なものが9ズロチ(210円)と格安。ついでに、マウスを持ってくるのを忘れたので、携帯用の小型の物を買う(25ズロチ=600円)。



サスキ公園 永遠の炎の衛兵


永遠の炎の横を自転車で走りぬける


夜、滝のような雨が降る。BBCの天気予報では晴れ時々曇りなのに、ぜんぜん当たってないな。