2009/12/22

12月22日 上海

12月22日(火曜日)

■ 上海

上海を「観光」モードで歩いてみようと思う。 天気予報では晴れのち曇りの
はずが、一日快晴だった。

8時過ぎ、人民広場駅から地鉄2号線に乗り、黄浦江を挟んだ対岸の浦東に渡る。
陸家嘴(リュジャーチ)駅で下車(運賃3元)。通勤の人の流れに沿って地下
鉄の駅から出ると、目の前に東方明珠塔の正面入り口がある。朝もやではなく、
砂埃なのか黄砂なのか、快晴なのに薄い黄色のベールに包まれている。平日で、
観光の季節でもないので、東方明珠塔の入り口には誰も並んでいない。傍らを
通り過ぎて、黄浦江沿いの公園(浜江大道という名前らしい)に出る。対岸の
外灘(ワイタン)が、これまた黄色くかすんだもやなのかに見える。黄浦江は
干潮で泥の干潟が広がっている。干潟のごみを拾う作業員が何人か川の中を歩
いている。

黄浦江沿いの公園には中国人団体ツアー客が20人くらい居ただけで、ほかには
誰も来ていない。3日前に行った豫園商場にはたくさん観光客が着ていたが、
商店が無いこういう場所は人気が無いんでしょうかね。 川沿いの公園を南へ
向かう。途中からは高層アパートの横の道に出てさらに南へ。15分くらい歩く
と、ちょうど上海で最も高い環球金融中心ビル(日本人的には上海 森ビルの
呼称のほうが有名か)がちょうど目の前に見える位置に出る。今日の目的は、
この環球金融中心ビルの展望台に登ることにある。

環球金融中心ビルの西側には、さらに高いビルが現在工事中で、地下深く穴を
掘っている。環球金融中心の見学者入り口から入り、100階展望台への入場料
150元を払う。 単なるビルに150元(2000円)も払うなんて、相当気合を入れ
て観光モードで来ない限り、入ろうと思わないようなボッタクリ価格。 とい
うことで、今回初めて100階の展望台に登りました。地上474mということで、
ちょっとした山の高さのレベル。高層マンションに住んでいる私でさえ、この
高さの景色はすごいです。

環球金融中心100階展望台からの眺望
環球金融中心100階展望台からの眺望


30~40階建てのマンションが「ゴミのように小さく」見えるわけです。作業員
がゴンドラに乗って屋外を登って来ている。怖いとか、そういう感覚を通り越
した高さなんじゃないですかね。すぐ横に建っている88階建てのビルでさえ、
下の方に見えるんですから。

展望台からエレベーターで降りたところに郵便局がある。3日前に買った0.8元
の切手がすでに印刷されている年賀葉書を日本に向けて発送する。1枚あたり3.
7元の追加料金が掛かる。つまり、日本までの葉書は1枚あたり3.7+0.8=4.5元
掛かる。

東昌路駅まで歩き、地鉄2号線に乗る。プラットホームには列車がすでに停まっ
ており、なぜか一向に発車する気配が無い。車内放送で、1号線が列車故障で
停まっているというアナウンスがある。 なんで、2号線のこの列車まで停まっ
てるわけ? 数分したら列車が動き出した。人民広場駅で下車。改札口がすべ
て開放されて、下車時の切符検査が省略されてしまっている。


人民広場駅から新天地まで歩き、さらにそこから復興公園のあたりまで歩く。
この地域でもっとも有名そうな場所が、孫文(こちらでは孫中山と呼ばれてい
る)の住んでいた住居が博物館として公開されている。入場料20元。近くには
周恩来の旧居も公開されている。こちらはなぜか入場料無料。 また、19世紀
初めに建てれらたフランスクラブが、現在でも上海市科学堂として残っている。
こちらは公開されていないようだが、入り口が開いていたので中に入って写真
だけ撮影した。

大韓民国臨時政府址
大韓民国臨時政府址


日本のガイドブックには掲載されていない名所として、大韓民国臨時政府舊址
もある。(韓国人用のガイドブックには掲載されているようだが…) ウィキ
ペディアによれば『1919年に朝鮮の独立運動を進めていた人々によって中国の
上海に創設された』となっている。当時朝鮮半島全域は日本国内だったので、
いわゆる国際法上の「交戦団体」というような意味合いのものなんでしょうね。

淡水路の野菜屋店頭の子猫


淡水路の野菜屋店頭の子猫


その後、共産党第一次党大会址を見て(こちらもなぜか入場料無料)、ホテル
に戻る。(観光地があまり無いといわれている)上海でも、観光するぞと気合
を入れてみれば、結構面白いですね。 夕食は、地球の歩き方に「小龍包」が
有名だと書かれているので、南京路の周辺を歩いて地元の人でにぎわっている
小龍包屋に入ってみる。さすがに日本で食べるのとは少し違う、あっさりした
味に仕上がっている。8個で12元。 これだけでは足りないので、定食屋で9元
の定食を食べる。

浦東の夜景(外白渡橋より撮影)
浦東の夜景(外白渡橋より撮影)


夜、浦東の夜景を撮影に行く。川沿いの黄浦公園は全面閉鎖されているので、
外白渡橋から撮影。中山路は工事でものすごい砂埃。こりゃ、観光どころでは
ない。