2009/09/30

9月30日 パルドゥビツェ、ドレスデン

9月30日(水曜日)
■ オロモウツ

昨晩は雲の間から月が見え隠れしていたが、早朝より雨が降り出していた。スーパーで買っておいたパンなどを食べて、7時30分ごろ教会のホステルを出る。(鍵はポストに放り込んでおいてよいと、チェックイン時にすでに聞いてある)

土砂降りの雨の中を、最も近い場所にあるトラム停留所 Trzniceへ。すぐにトラムがやって来たが、満員。ほとんどの客は中央駅の一つ手前の停留所で降りていった。

中央駅の出発案内表示には、これから乗るはずの列車が10分遅れと出ている。チェコ鉄道で最優等列車のペンドリーノでさえ10分遅れるくらいの雨なのか、単にいつも遅れているのかは知らないけど…

ペンドリーノは特別料金200コルナ(1100円)取るが、その予約券には車両番号しか書いてなかったりする。座席は? と思っていたが、乗車して見ると座席指定は無いようだ。車両あたりの人数合わせをしているだけのようだ。

アルストム製の高速列車(たしかこのタイプは、イタリアが初めてだったか)だが、西欧でよく使われているインターシティ用車両の最高速度と同じ、時速160kmしか出していない。(GPSで計測した)

カーブが多い路線だから、強制的に車両を傾けるのがほしかっただけなのか… カーブに差し掛かると時速100km以下に落としてるのなら意味ないし。

1時間乗車して、9時40分にパルドゥビツェで下車する。

■ パルドゥビツェ

駅のコンコースの中央に荷物預け所がある(普通は、駅の端の方にあるんだけど…)。 荷物を預けて、旧市街を目指す。この町は日本のガイドブックには紹介されていないけど、ルネッサンス様式の旧市街中央広場と、孔雀の居る城でそれなりに有名らしい。

事前にGoogleMapで仕入れた地図を頭に入れてあるので、まったく迷わずに旧市街へ到達。(駅を出て、目の前の大通りを右の方向へ、ひたすらまっすぐ1kmほど歩くだけ)

駅と旧市街の間の大通りには、TESCOを始め、大型ショッピングセンターの地区となっている。割と大きな街なんだ…

雨がやむ。ありがたいことだ。旧市街の中央広場(ペムスティンスク広場)へは大きな時計塔の下をくぐり抜けて入るようになっている。

やたら豪華な市庁舎と、広場を取り囲んでいる建物も、ぞれぞれ装飾で飾られている。確かに、他の街の中央広場より、華麗な感じを受ける。晴れていたらもっとよかったのに。
中央広場で北に向きを変え、数分歩くと城の入り口へ。入場料払わなくても、城門をくぐって城の横まで行くことができる。ここもだまし絵(スグラフィット手法)で立体的に見せた壁を持つ城だ。ついでに、孔雀が至る所に堂々と歩いていたりする。

数年前にマケドニアとアルバニアの国境にあるネウム聖堂に行ったときにも、孔雀は居たが、これほど近寄っても逃げることすらしない、ふてぶてしい孔雀も珍しい。

パルドゥビツェ城
パルドゥビツェ城


急に太陽が顔を出し、白い城の壁がまぶしく輝く。天気予報では雨のはずなんだけど、ほんの少しだけ雲が切れている部分があるのだろう。やはり、写真は晴れていないとまったく使いものにならないから、ありがたい。

11時、駅に戻る。次に乗る列車は11時20分発のEuroCity174便だが、20分遅れと出ている。旧市街に行く途中に見つけた中華屋へ行き、残りの小銭で買える料理を、持ち帰りで購入(駅か列車内で食べるつもり)。 69コルナ(380円)で、チキングリルに中華風のたれをかけたものと、ご飯のセットだった。

11時40分、20分遅れでやってきたブダペスト発、ハンブルク行きEC174に乗車。これも、座席予約は多分不要。(ずっと以前に、これと同じ経路を走る4時間後の列車にブダペストからブラチスラバまで乗車したことがあるので、混んでいないことは経験済み)

列車はさきほど乗ったペンドリーノ(この国ではSC:SuperCityと略すらしい)と同じくらいの速度でプラハまで行き、そこからほぼ満員の乗客を乗せて、山岳地帯を超えてドイツへ。20分遅れだったのが、プラハに到着した時点で15分遅れに、その後は遅れをさらに取り戻す努力はせずに、ドレスデンには15分遅れの15時に到着。

■ ドレスデン

曇っている。駅の横のトラム乗り場へ行き、今日泊まるペンションの方へ行く9系統の乗り場を探す。駅周辺はたくさんの路線が乗り入れているので、9系統は少し離れたショッピングセンターの所に乗り場があった。停留所の券売機で1回券1.8ユーロを購入。チェコの4倍以上高い… しばらくチェコを回っていると、ドイツの値段の高さにびっくりすることになる。

10分毎に走る9系統に乗車し、郊外の住宅街のアルトピッシェン停留所で下車。ペンションは停留所から歩いて5分くらいの所にあり、まるでホテルのようにフロントデスクがある力の入れよう。設備のきれいさといい、まるでホテルですね… 本日は他に客が居ないようで、ほとんどの部屋は学生寮として使われている模様。1泊25ユーロ(3300円)。

ペンションとトラム停留所の間にあるスーパーで明日の朝食の買い出しをしてから、歩いて旧市街へ。GoogleMapの衛星写真で近そうに見えても、実際に歩くの結構遠く、アウグストゥス橋まで30分弱掛かる。これは高くてもトラムに乗るべきだな…

夕食はノイスタットのメインストリートにあるビストロやら中華やらが集まったフードコートで。チェコなら500円で満腹になるが、ここでは800円程度(6ユーロ程度)は掛かる。

アウグストゥス橋を渡って旧市街へ。この寒いのに、河川敷から気球を上げている。乗客はかなり厚着をしているが、それでも寒いだろう…

だんだん雲が切れて、ドレスデンの上空だけ晴れ間が出てくる。そして日没。きれいな夕日が旧市街の復刻された建物群に当たる。第二時大戦の爆撃で完ぺきに破壊されたはずなので、よくここまで黒焦げになった残骸を再度組み合わせて教会などを建てたものだと思う。

ドレスデンのカトリック宮廷教会とドレスデン城の塔の夜景
カトリック宮廷教会とドレスデン城の塔の夜景


建物の周囲には照明柱があるので、ライトアップされるものと信じて19時ごろまで待つ。予想通りライトアップされるが、あまり観光客は来ていない。観光の季節じゃないのかなぁ。