2009/12/19

12月19日 上海

12月19日(土曜日)

■ 上海 浦東機場(シャンハイ プートン ジージャン)

真冬の寒さの日本を出て2時間30分、中国国際航空のB737-800は定刻どおり
11時ちょうどに、上海 浦東空港に到着した。関空を飛び立って以来、東シナ
海上空まで真冬の雪雲がずっと続いていたが、中国大陸から数十キロメートル
の位置で雲が切れて快晴となっている。機内アナウンスでは上海の気温は氷点
下1℃らしい。日本も今日が寒波の底になるので、こちらも同じような感じで
寒さの底なのだろうか。

今回の旅行の荷物は、ノートパソコン用のIBM印のショルダーバックとカメラ
とガイドブックが入ったポーチの2つだけなので、すべて機内持込済み。飛行
機を降りて、入国審査をさっと通過して、荷物受け取りに並ぶこともなく空港
を出る。 空港ターミナルからやや離れたところにある磁浮(リニアモーター
カー)の駅へ。往復80元(1080円)の切符を購入。完成直後には、ほとんど乗
客が居なかったリニアモーターカーも、最近では満員近くの乗客を乗せている。
80元の価値が中国人にとっても妥当な値段になってきたということなのだろう
か。

ウイキペディアの『上海トランスラピッド』では、最高時速430km/hと謳って
いると書かれているが、車内の速度計は302km/hの巡航速度が最高速度だった。
空港駅から地下鉄龍陽路(ロンヤン ルー)駅まで7分ほどで、30kmの距離を結
んでいる。さすが、ドイツ製のリニアモーターカーの効果というか…

大阪市が関西空港との間にリニアモーターカーが欲しいというのも分かる気が
する。ただ、日本でやるとなると運賃が中国の10倍くらいなので、往復1万円?
 まあ、無理でしょうねぇ。


■ 上海

龍陽路駅で4元の切符を買い、地鉄(地下鉄)2号線で市内中心部の人民広場
(リンミン ガンチャン)へ。龍陽路駅の自動券売機は動いていなかったので、
售票処(窓口)のみ。果たして漢字が読めない外国人が購入できるのかと思っ
て、私の後ろに並んでいた西洋人の様子を見てみると、"people's square" で
購入できていたようだ。 最近の窓口の人は英語通じるんだ…

人民広場駅から南京歩行路へ。そのど真ん中辺りにある東亜飯店が今日から5
日間泊まるホテル。20世紀初頭に建てられた上海時装公司ビル(第二次大戦前
は先施公司ビルと言ったそうだ)の中にあり、1泊198元。チェックイン時の
『押金』のクレジットカードチャージ額は1100元だったりする。若干多めやね。
(フロントのお姉さんは、後で返すからレシートなくさないでねと強調してい
たが)

部屋に荷物を置き、外へ。南京路から東へ福建中路を少し行った所にある食堂
で「'虫毛'油牛肉面(ハユニュウロウメン)」(' '内の文字は1文字)を食べ
る。「虫へんに毛」なので、どんなのが出てくるかと思ったら、普通のロース
とビーフの薄切りが乗っかったラーメンだった。値段8元(110円)。郵便局が
近くにあったので、年賀葉書(新年明信片)を買う。0.8元の切手がすでに印
刷されており、1枚2.88元。

上海火車站
上海火車站 南口


地鉄1号線に乗り、上海火車站(上海駅)へ。運賃3元。明日と明後日、それぞ
れ日帰りで蘇州・杭州へ行く切符を買いに来た。地下鉄を降りて地上へ。駅の
出口を振り返ってみてみると、SADWAY…。なんのこっちゃ。高速鉄道(動車組)
が運行されるようになってから出現した「自動售票処(自動券売機)」。駅の
窓口や旅社でしか購入したことないので、今回初めて使ってみる。座席番号が
まったく選べないのを除いて、普通に切符購入できる。ただ、端末機の反応が
めっぽう遅く、満員でない列車を選んでも満員とダイアログが表示されたり、
プログラムの作りこみがいまいちな雰囲気。ただ、今後には大きく期待が持て
るシステムだなとは思った。

・12/20 D5410次 上海→蘇州 2等座:26元(所要時間41分)
・12/20 D5473次 蘇州→上海 2等座:26元
・12/21 D5653次 上海→杭州 2等座:63元(所要時間1時間47分)
・12/21 D5670次 杭州→上海南 1等座:64元

動車組は「和諧號」といって日本やドイツの高速列車の劣化コピー版らしい。
劣化コピーであったとしても、最高時速300km/hの列車に1時間45分も乗車して、
たったの850円はすごくお値打ち価格だ。劣化コピーとはいえコストダウンの
工夫はさすがだ。


再び地鉄に乗り人民広場へ戻り、そのまま南東へ歩く。豫園(ユーユェン)商
場へ。一応観光地を見ておこうということで向かう。途中、沈香閣(シェンシャ
ンゴースーミャオ)の入り口があったので入ってみる。明の時代に建立された
寺だそうだが、現在のものは1989年に復興されたもの。尼寺だそうで、今日も
奥の本殿で、尼僧が集まってお経を上げていた。

豫園商場
豫園商場


豫園商場は、本当に観光客だらけ。まあ、こういうのもいいんじゃないのかな
という程度で見てまわる。このショッピングエリアで数件だけ、地球の歩き方
に紹介されている食べ物屋がある。ものは試しにと入ってみる。陳列されたお
かず類をトレーに乗せて、レジで清算する形式。粥と鳥の手羽肉のフライと、
蒸し餃子を取ってみたが、粥はさめて冷たくなってるし、鶏肉は骨ばかりでフ
ライの皮がむちゃくちゃ分厚く、その上冷めてるし… これはとんだ食堂です
ね。80元もしたんだけど…。 さすが、現在でも地球の迷い方の称号は返上で
きてないな。

大通りでたまたまやって来た926系統バスに乗り、南京東路へ。吉野家があっ
たので牛丼大盛を食べる。さすがに、「ギュウドン オオモリ」は通じなかっ
たな。「ニュウロウファン ダイ」では、旨さが半減する。味噌汁を付けて22
元(300円)。

南京東路(上海時装商店付近)の夜景
南京東路(上海時装商店付近)の夜景



南京東路(世紀広場付近)の夜景
南京東路(世紀広場付近)の夜景



南京路北側のあまり観光客が行かなさそうな地区にある食堂の入り口に「日式
相撲火鍋面」というポスターがあったので入ってみる。(食べ過ぎだって…)
出てきたのは、案の定ちゃんこ鍋。カレー味のだしに、讃岐うどん、竹輪やつ
みれ団子、トンカツ、もちのスライスしたものなど、日本を代表する食材が無
理やり詰め込まれている。12元(160円)。観光客が行くフードコートで80元
も出して食えたものではなかったのに比べ、12元で十分おいしい食事というの
はどうなんだろうか。